代数セミナー(2013年度)

大阪市立大学数学研究所(OCAMI) での事業の一環として、代数セミナーを開始します。

連絡先 宮地 兵衛
〒558-8585
大阪府大阪市住吉区杉本3丁目3番138号
大阪市立大学 大学院理学研究科 数物系専攻
E-mail miyachi@sci.osaka-cu.ac.jp

新学舎建設のため数学教室は共通研究棟に移転しました.
キャンパスマップ
共通研究棟「29」の建物です.(理学部は「12」) 
矢印から出入り出来ます.

日時 1月16日(木) 10:40 - 12:10
講演者(所属) 大矢 浩徳 (東大・数理)
タイトル 量子座標環C[SL_n]_vの既約表現の素朴な構成法について
場所 共通研究棟 401号室 (未確定)
アブストラクト 量子座標環$C[SL_n]_v$のunitarizableな既約表現を(作用の捻りを除いて)網羅的に構成する新しい方法について紹介する. 量子座標環$C[SL_n]_v$のunitarizableな既約表現の構成についてはSoibelmanらによる結果が あり、基本的な表現のテンソル積による構成がよく知られているが、今回紹介す るものは$C[SL_n]_v$の生成元と関係式のみに着目した素朴な構成であ る. より具体的には、まず$C[Mat_n]_v$($C[SL_n]_v$の定義関係式の うち量子行列式$=$1のみ除いて定義した代数)の双対空間上の右正則表 現のある部分表現を選び、作用の捻りにより$C[SL_n]_v$の既約表現を 誘導する. 今回のセミナーではその部分表現の選び方および作用の捻り方を 解説する. ま た、今回の構成で得られる既約表現の表現空間は自然な基底を持っており、これ は表現の同型を介してSoibelmanによる基本的な表現のテンソル積の表現空間に おける自然な基底に対応するのでその点に ついても解説する.
日時 11月12日(火) 16:30~18:00
講演者(所属) 高木聡 (阪市大・数学研究所)
タイトル Pathological examples of non-noetherian rings
場所 共通研究棟 419号室
アブストラクト 付値環をはじめとする非ネータ環はZariski-Riemann空間などの基本的な構成要素であるが、ネータ環の場合にならって代数幾何学の理 論を進めようとすると環論レベルで様々な困難が伴う。 Zariski-Riemann空間を整域でない場合に拡張する方法を圏論的に考察するとともに、病的な非ネータ環の例をこの講演では いくつか紹介する。
日時 10月22日(火) 17:00~18:30
講演者(所属) 山根宏之 (富山大・理)
タイトル 一般化された量子群の中心
場所 共通研究棟 301号室 (講究室)
アブストラクト (PDF) Fを代数閉体とする。Iを有限集合とする。 Aを{\alpha_i |i in I }を基とする自由アーベル群とする。写像X:A x A-> F^* が双指標であるとはX(a+b,c)=X(a,c)X(b,c), X(a,b+c)=X(a,b)X(a,c) をみたすときに言う。 任意の双指標Xに対して一般化された量子群U(X)を通常の方法で定義する。U^0(X)のF-基底は{K_\lambda L_\mu |\lambda,\mu in A}である。 R(X)をU(X)のルート系とする。任意の双指標Xに対するR(X)が存在する事はKharchenkoにより示された。R(X)に作用するワイル亜群W(X)の基本的な性質はHeckenberger-山根により研究された。 以下XはR(X)が有限集合でX(\alpha,\alpha)\ne 1 (\alpha in R(X))となるものとする。この条件のもとHeckenberger-山根はU(X)のShapovalov行列式を求めた。(これは通常の1のべき根で定義される量子群に対しても新しい結果であった。) この講演ではShapovalov行列式の応用として得られるU(X)のHarish-Chandra写像の像を記述するU^0(X)上の線形方程式を紹介する。 これはPunita Batraとの共同研究(arXiv:1309.1651)です。
日時 10月10日(木) 12:50~14:20
講演者(所属) 兼田正治 (阪市大理)
タイトル Exceptional collections of sheaves on quadrics in positive characteristic II
場所 共通研究棟 419号室
アブストラクト Exceptional collections of sheaves on quadrics in positive characteristicの続き
日時 10月3日(木) 12:50~14:20
講演者(所属) 兼田正治 (阪市大理)
タイトル Exceptional collections of sheaves on quadrics in positive characteristic
場所 共通研究棟 419号室
アブストラクト On the quadrics in large positive characteristic we construct exceptional collections of sheaves from the corresponding $G_1T$-Verma modules. They all appear as indecomposable direct summands of the Frobenius direct image of the structure sheaf of the quadric, and are locally free of finite rank and defined over $\bbZ$, giving Kapranov's collection over $\bbC$.
最終更新日: 2014年1月10日