大阪表現論セミナー(2013年度)

関西の表現論研究者と連携して推進し,下記講演が行われますのでご案内申し上げます。
多くの皆様のご来聴をお待ち申し上げております。

主催 大阪市立大学数学研究所
プログラム責任者 大阪大学:有木
大阪市立大学:谷崎・兼田・宮地・河田
場所 大阪市立大学文化交流センター
日時 3月10日(水)18:00~19:30
講演者(所属) 斉藤義久氏(東大)
タイトル Schubert多様体のIC complexの特性多様体に関する一観察
場所 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)小セミナー室
アブストラクト Schubert多様体のIC complexの特性多様体を決定する問題は,単純リー代数やWeyl群の表現論と深く関連する重要な問題である.この問題が認識されたのは,1980年前後のことであるが,それ以来,いくつかの具体例の 計算はあるものの,予想すら立たない状況が長く続いている.ところが,近年Williamsonらの寄与により,この問題の周辺に新たな進展が起こりつつある.この講演では,上記問題に関してこれまで知られていた結果を整理した後, 最近の進展に触発されて講演者が行った,いくつかの計算結果についての報告を行いたい.
日時 2月10日(月)18:00~19:30
講演者(所属) 伊師英之氏(名古屋大多元数理科学研究科)
タイトル 左対称代数の表現と等質錐
場所 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)小セミナー室
アブストラクト M左対称代数(left symmetric algebra) は等質錐の研究のために Vinberg によって導入されたが,近年はpre-Lie 代数ともよばれ,Lie 群上の左不変平坦接続,Yang-Baxter方程式,頂点作用素代数,operad,さらには 形式言語理論など様々な分野との関連において研究されている.本講演では Vinbergの考察した正規コンパクト左対称代数 (clan)の表現の自然な構成法を与え,その応用として,等質錐を正定値対称行列の集合として 見通し良く扱うことを論じる.
日時 11月18日(月)18:00~19:30
講演者(所属) 米澤康好氏(名古屋大学多元数理科学研究科)
タイトル sl(n) web category and KLR algebra of type A
場所 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)小セミナー室
アブストラクト H. Murakami-Ohtsuki-Yamadaによって導入された色付三価平面グラフ(webと呼ばれる)はA型量子群の基本表現たちから得られるテンソル表現間の写像を図式化したものである. 講演者は, Khovanov-Rozanskyの行列因子 化を一般化し, このwebを行列因子化で表現した(H. Wuも独立に構成). この行列因子化の圏にA型KLR代数の表現を構成した(M. Mackaayとの共同研究)ので報告する.
日時 10月21日(月)18:00~19:30
講演者(所属) 池田岳氏(岡山理科大)
タイトル Schur Q関数のK理論的類似
場所 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)小セミナー室
アブストラクト Schur は対称群の射影表現の指標の研究のなかでQ関数という対称関数を発見した.その後, Pragacz はQ関数がシューベルト・カルキュラスにおいてはたす役割を見抜いた.極大等方的グラスマン多様体のコホモロジー環に おいて,シューベルト類がQ関数によって表現されるのである(正確には,シンプレクティック型ならば Q 関数,直交型ならば P 関数と呼ばれるもの).連接層のK群に自然な積を定めて得られる環において同様のことを考えることは 自然である.シューベルト多様体の構造層の類と同一視されるべき対称関数(GP関数,GQ関数)を導入することができた(成瀬弘氏との共同研究)ので報告する.関数のいくつかの表示,環の特徴付け,および積構造定数に 関してわかっていることなどを述べる.時間が許せば,GP 関数の積構造定数の記述(Littlewood-Richardson 規則)に関する予想(Soojin Cho との共同研究,進行中)について触れる.
日時 7月29日(月)18:00~19:30
講演者(所属) Tanmay Deshpande (IPMU)
タイトル Character sheaves on unipotent groups
場所 大阪市立大学文化交流センター(大阪駅前第2ビル6階)小セミナー室
アブストラクト Let G be an algebraic group defined over a finite field F_q. One of the goals of the theory of character sheaves is to understand the irreducible characters of the finite groups G(F_{q^n}) in terms of certain (l-adic) sheaves on G. Lusztig developed such a theory for reductive groups in 1980's and recently Drinfeld and Boyarchenko have developed a theory of character sheaves on unipotent groups. I will describe some of the goals of the theory of character sheaves and the tools used like Grothendieck's sheaf-function correspondence. Then I will describe some of the main features of the theory of character sheaves on unipotent groups developed by Drinfeld and Boyarchenko. We will review some ideas from representation theory of finite groups and nilpotent groups which serve as a motivation for many of the ideas developed by Drinfeld. We will then geometrize these ideas and define the notion of character sheaves on a unipotent group G in terms of certain idempotents in the category of l-adic complexes on G.
最終更新日: 2016年6月21日