教授
幸田 正典  アフリカのタンガニイカ湖の魚や珊瑚礁魚などを主な対象に,ダイビングをしたり,研究室で水槽実験をしたりして研究しています.モットーは,独創的な発想や着想による面白い研究をすることです.
 最近の主な研究テーマは,(1)意思決定、認知様式や洞察力など(行動),(2)魚類の繁殖戦術や共同繁殖(動物社会),さらに(3)種多様性の高い熱帯水域での多種共存機構(群集),の解明です.非血縁ヘルパー(協同的一妻多夫)を伴う共同繁殖魚3種は,我々が魚類では世界で始めて発見し,かつ実験により雌による父性の操作の重要性を示したものであり,世界的に注目されています。現在はこの魚を使い、魚の洞察力を調べています.Aが自分より強い魚BがCに負けるのを見ただけで,Cが自分より強いとAは認識できるのです.このような洞察力は類人猿やイルカでは知られていましたが,種類によっては魚もこのくらいできるのです!
 面白いテーマはいくつでもあります.興味がある方はどうぞご連絡ください.
准教授
安房田 智司  魚類の繁殖戦略について研究しています.海や湖での潜水観察や川での調査など,フィールドに出て行う研究に重きを置いていますが,水槽実験や遺伝子解析,生理実験など様々な手法を取り入れて,行動・進化生態学的研究を行っています.
 最近は北の海の魚であるカジカ科魚類を対象として,雄と雌の繁殖戦略に焦点を当てて研究を行っています.雄では精子に注目し,種間系統比較分析の手法を用いて,交尾行動や保護行動の有無と精子形態の多様性との関係を調べ,精子の進化過程の解明を目指しています.雌では,ホヤやカイメン専門に卵を産む(卵寄託)種に注目し,同所的に生息する卵寄託種の種間関係やカジカとホヤ・カイメンの種間関係,そして産卵管の進化について研究しています.カジカ以外でも,奄美大島に生息する絶滅危惧種リュウキュウアユについて,保全手法の提案を目指し,生態学の観点から研究を行っています.
 大阪市立大学では,カジカやリュウキュウアユだけでなく,サンゴ礁魚類やタンガニイカシクリッドの興味深い繁殖生態や認知についても研究を進めていく予定です.
特任教員
佐藤 駿  野外で魚類の繁殖戦略、血縁者の対立の研究をしています。特にカワスズメ科魚類幼魚の対捕食者適応・きょうだい間対立、粘膜給餌行動を調べています。最近はこれらの研究に種間比較的アプローチを取り入れて、これらの行動の至近要因から究極要因を理解していきたいと考えています。また、魚類の向社会性の研究も展開しています。基本的には魚オタクですが面白いことが好きです。一緒に研究できるお友達も募集しています。よろしくおねがいします^^。
十川 俊平  共感とは他者の情動の表出を検出し、それに適した自身の情動を表出し、それに対して行動することを指します。この共感は我々が社会生活を営む上で、コミュニケーションをスムーズに行うために非常に重要だといわれています。そのため、この能力は複雑な社会性を持つ霊長類・哺乳類といった動物にしか見られないといわれてきました。しかし、近年になって魚類においても複雑な社会関係とそれを維持するための様々な能力が発見されてきており、もしかすると、この共感という能力も魚類の段階で進化していたのではないかと研究しています。
西田 有佑  鳥類の求愛行動を研究してます。対象は里山に住む小鳥「モズ」です。繁殖期のモズの雄の「歌・ダンス・鳴き真似」の機能を野外観察をベースに調べています。最近は「モズのはやにえ」の研究にも力を注いでいます。モズは捕えた獲物を生きたまま木々の枝先に串刺しにして、はやにえ(早贄)を作る習性をもちます。私の最新研究から、どうやらモズの雄ははやにえを食べることで求愛歌の魅力を高めることができることが分かってきました。
研究員
太田 和孝  代替繁殖戦術の研究をしています.主にアフリカのタンガニイカ湖産シクリッド科魚類で研究していますが,最近はサンゴ礁魚ヘビギンポでも調査しています.ヘビギンポでは,性選択の研究とともに,意思決定,情報利用,学習など,行動の可塑性を決める要因とそれがフィットネスにどう影響するかについて調べています.
 代替繁殖戦術の他には,資源を共有する複数種の共存,親子の対立,(種間・種内)コミュニケーションについても調べています.各々の独立した研究であると同時に,これらと代替繁殖戦術の関係についても解明していくのが今の課題です.
博士課程
D2 伊藤 岳  海産カジカ魚類における精子の進化
D2 川坂 健人  カワスズメ科魚類の顔認知とコミュニケーション
D2 近藤 湧生  ミナミメダカの雄の精子配分戦略
D1 佐伯 泰河  タンガニイカ湖に生息する貝棲みシクリッドの繁殖システムと社会構造
修士課程
M2 勝井 千尋  メダカの顔識別様式
M2 久保 直樹  ホンソメワケベラの鏡像自己認知
M2 松浦 良史  ベタにおける改良品種と野生種の攻撃行動の違い
M1 仲谷 滉祐 (未定)
M1 山田 泰智  ダテハゼとテッポウエビのコミュニケーション行動
学部生
小林 大雅  ホンソメワケベラのメタ認知
日高 諒  Neolamprologus savoryiのpay-to-stayにおけるpunishment
福島 里緒  グッピーの顔による個体識別
横田 克己 (未定)