酵母の挑戦
~生命現象の包括的理解と応用に向けて~
主催:酵母合同シンポジウム実行委員会
会期:2008年 6月5日 (木), 6日 (金)
於:甲南大学 甲友会館 (〒658-8501 神戸市東灘区岡本8-9-1)



第18回 酵母合同シンポジウムは終了いたしました。


第18回 酵母合同シンポジウム開催にあたって
ご挨拶
メインテーマ:「酵母の挑戦、〜 生命現象の包括的理解と応用に向けて 〜」

 ご承知のように、酵母は古くから酒造りをはじめとした発酵産業の担い手として人間と深い関わり合いを持ってまいりました。そうした基盤の上にたって、近年では、遺伝学、生化学や分子細胞生物学を中心に酵母研究は発展の一途をたどり、酵母は真核生物のモデルとして生命の神秘を分子レベルで解き明かす上でめざましい貢献をしてきたことは良く知られるところでございます。
 一方、産業界においても、伝統的なバイオテクノロジーはもちろんのこと、近年では、バイオエタノールや組換え酵母によるポリ乳酸の生産などに代表されるように、環境やエネルギー問題をはじめとする地球的な規模で人類に課せられた大きな課題の解決にせまるフロンティアバイオテクノロジーの担い手として、大きな注目を浴びているところです。このように、酵母研究は、細胞という小宇宙から地球環境にまで広がる、これまでとは次元の違う大きな、しかも新しい発展を予感させる時代を迎えていると言っても過言ではありません。基礎生命科学、応用生命科学のいずれの観点からも、酵母研究には取り組むべき挑戦的な課題が山積していると言えるのではないでしょうか。
 第18回を迎える今回の酵母合同シンポジウムは、メインテーマとして「酵母の挑戦、〜 生命現象の包括的理解と応用に向けて 〜」というテーマをかかげました。これまで、酵母研究者は、酵母を材料として基礎、応用を問わず多彩な研究課題に挑戦をしてまいりました。しかし、それにもかかわらず、酵母研究について議論をするとき、「酵母研究をどうとらえるか」、という言わば受け身的な議論が多かったように思われます。今回の酵母合同シンポジウムでは、酵母そのものをもっと動的にとらえ、酵母自らが人類に課せられた色々な難問に対して挑戦をし、その一方で、酵母研究者や社会に対して酵母の潜在能力の引き出し方を問いかけているというとらえ方をして、「酵母と研究者」、「酵母と科学技術」、「酵母と社会」の関係を新しい視点で見直して見ることに致しました。このような考えのもと、基礎から応用まで幅広いテーマを取り上げ、講演者として、特に、酵母研究におけるフロンティアの開拓に挑戦的に取り組んでおられる研究者を招待し、今後の発展の方向にも示唆に富んだご講演を頂きたいと思っています。酵母という生き物から我々が一体何を学ぶ事ができるのか、必ずや聴衆の皆様にご満足いただき、我が国、ひいては世界の酵母研究に強いインパクトを与える意義深いシンポジウムになるものと確信致しております。


第18回酵母合同シンポジウム実行委員会

委員長 原島 俊

大阪大学
生物工学国際交流センター
大学院工学研究科
harashima@bio.eng.osaka-u.ac.jp