最終更新日:2017年10月6日

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環境に対する植物の反応を宇宙実験から探る

 植物は、動物や微生物と共通する基本的な生命活動に加えて、独立栄養に代表される独自の機能を持ち、柔軟で多彩な生活環(一生)を営んでいます。このような特徴を持つ植物が様々な生命活動を円滑に行うためには、適切な形と大きさを持つ必要があります。私たちの研究グループでは、植物の形(形態)と大きさ(成長)の制御機構について解析しています。

 植物の形と大きさを最も直接的に決めているのは細胞壁です。細胞壁を構成する様々な成分の代謝は、遺伝的プログラムに基づいて制御されますが、同時に、周囲の環境によって強く影響されます。これは、進化上、固着生活を選択した植物にとって宿命ともいえる特徴であり、植物は動物以上に敏感で精密な環境応答機構を備えています。したがって、細胞壁の構造や代謝も環境によって大きく変化し、それが形態形成や成長調節などの生命活動に影響を与えることになります。植物は、光、重力、温度、水分、あるいは様々な化学物質や物理的な力を環境シグナルとして受容します。そして、植物が環境シグナルを受容し、変換、応答する際には、植物ホルモンが重要な働きをしています。

 私たちの研究グループでは、環境による植物の形態と成長の制御機構を、生理学、生化学、分子生物学、形態学、レオロジーなど、様々な手法を柔軟に組み合わせて解析しています。また、宇宙実験により、植物機能調節の全体像を解明することをめざしています。