たんぱく質の立体構造:たんぱく質の構造決定


U. たんぱく質の構造決定

現在、一番強力な手法として用いられているたんぱく質の構造決定法はX線結晶解析法です。この方法は簡単にいえば、構造を知りたい分子を結晶化し、その結晶にX線を当ててその回折光のデータから電子の構造をみるという方法です。実際には、X線に使えるレンズはないので、適当な座標軸を用意し、計算によって元の電子密度を計算し、電子密度が極大になる位置を決定すれば、そこが通常は原子核の位置であろうから、分子の構造がわかるというわけです。この方法はたんぱく質にかぎらず、あらゆる分子構造の決定に利用されています。

なぜここ10年の間にたんぱく質の構造データ数が飛躍的に増大したのでしょうか。それは、クローン技術の開発により目的とするたんぱく質を純度よく大量に手に入れることができるようになったことと、放射光を利用したMAD法で位相決定ができるようになったことが大きな要因です。さらに、たんぱく質構造解析のハイスループット化を目指してということで、さまざまな測定装置開発、回折データを収集した後のソフトウエアの整備もなされており、今後数年の間にさらに解析数が伸びることは間違いないでしょう。


たんぱく質単結晶X線結晶構造解析の流れ

 

目的たんぱく質の精製

結晶化


X線回折データの収集

位相決定


電子密度マップの作成

モデルの構築・精密化

 




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