研究内容

地質情報の論理モデルと可視化

地質学を情報科学的に扱うには,地質学の論理を定式化する必要があります.この定式化により,地質情報を正しく保存・利用することが可能となります.また,情報科学的手法に基づき,計算機を用いた3次元的な可視化なども利用できるようになります.さらに,これらの研究により,地質情報を扱う他分野へ有効に活用できる地質情報を理解しやすい形式で提供できるようになります.ここでは,その結果の一部の例を示します.


研 究 例

地形情報の可視化の例(地形の人工的改変例)

地下情報の可視化の例(ボーリング柱状図)

地質図の3次元モデル化の例−その1(地表地質図と断面図)

地質図の3次元モデル化−その2(断層や岩脈を含む地質モデル)

地形情報の可視化

1995年兵庫県南部地震は人工的に地形を改変した地域に非常に被害を及ぼしました.ここでは,昭和31年の地形(赤色)平成4年の地形(緑色)をある地域で比較したものをバーチャルリアリティモデルを用いて示します.

地下地質情報の可視化
地下の地質情報はボーリング調査を行うことにより,非常に正確に得ることができます.とくに都市部の地下の地質構造や地質の情報は地上の露頭からは得られないため多くのボーリング調査が行なわれています.ここではその例として,ボーリング調査の結果をバーチャルリアリティモデルを用いて表示したものを示します.なお,地下方向に100倍拡大してあるので注意して下さい.

地質図の3次元モデル化(その1)

地質図は地質体の3次元分布とその関係を示す複雑な情報から構成されています.地質図は平面図ですが,実際には地下の情報も読み取ることができます.計算機でその作業を行なうためには,その情報を定式化しモデル化することが必要です.このことによって,平面的な地質図から3次元的な地下の情報を抽出し表示することが可能となりました.ここでは,地質図と地形を組み合わせた3次元の地質図任意地質断面図およびそれらを組み合わせた例を示します

地質図の3次元モデル化(その2)

地質構造の論理モデルを作成することにより,断層や岩脈などのある複雑な地質図もモデル化が可能です.ここでは,下図に示すような地質図学の教科書的な問題(Davis, 1984)をすべて計算機を用いて解き,地下構造を推定し,地質境界面を用いて3次元モデルとして表示した例を示します.


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