2015年

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数学や理科の好きな高校生や予備校生の皆さんに、数学や理科にさらに興味を持ってもらえるように企画した「高校生のための市大授業」です。大学の授 業や大学の教室・実験室がどんなものなのか、進学を希望する大学の中を知っていただきたく、本学杉本キャンパスで行います。平成16年春から始まった市大 授業も今回で18回目となります。日程は4月29日(水・祝)です。

理学部市大授業と同日・同キャンパス1号館で、文学部市大授業も開催します。詳しくは、 http://www.lit.osaka-cu.ac.jp/lit/kouken/sj.htmlを ご覧ください。






当日は、「全学共通教育棟の1階正面」(地図の「全学共通教育棟」参照)に、それぞれの授業開始時刻の20分前までに集合してください。
※駐車スペースはありません
※当日は、杉本門が閉まっていますので、ご注意ください


日時:2015年4月29日(水・祝)

前半 午後1時00分〜午後2時10分(以下から1つの授業を選択)

対称性が同じってどういう意味?

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数学科 准教授 宮地 兵衛(定員150名、講義)

 人は「正3角形は、正3角形でない3角形より高い対称性を持つ」と対称性を比 べたりします。 大学数学では「群」という何かを”動かす”ものの集まり(集合)を考え、対称性を 正確に”計り”ます。 今回は2種類の”動かされるもの”を数や図形等と具体的に定めて、 見かけは全く違うが同じ対称性を持つものを紹介し、皆さんに「群」の面白さを 味わってもらいたいと思います。

プロフィール
学歴 東京理科大学理学部第1部 数学科卒業、千葉大学大学院自然科学研究科修士・博士課程修了、理学博士
職歴 仏高等研究所(IHES)客員教授、名古屋大学大学院多元数理科学研究科 助手、助教、仏フランシュ=コンテ大客員教授、中国科学院客員教授、2012年4 月より大阪市立大学大学院理学研究科准教授
専門分野 表現論
最先端機能性分子の化学 -パイ電子が創る分子の機能-

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化学科 准教授 小嵜 正敏(定員150名、講義)

 複数のパイ結合がつながった構造を持つ有機分子を利用すると美しい色を持つ色素、電気をよく流す物質、きれいに光る分子などができます。これらの分子は、有機EL、太陽電池などの材料として利用されています。パイ結合のつなぎ方、パイ結合を作る原子を選択して、最先端の機能性分子を創り出す戦略を説明します。

プロフィール
学歴 名古屋工業大学工学部卒業、名古屋工業大学大学院工学研究科博士前期課程修了、総合研究大学院大学数物科学研究科博士後期課程修了、博士(理学)
職歴 大阪市立大学大学院助手、講師を経て、大学院理学研究科准教授
専門分野 パイ電子系有機化学、高分子化学
地球内部の物質循環 -生々流転in固体地球-

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地球学科 准教授 柵山 徹也(定員150名、講義)

 地球が、地殻という薄皮一つ剥くと、光り輝く灼熱の球体であることは、想像し難いかもしれません。地球内部では、大変な高温環境下で、はてしなく大きい岩石がゆっくりと蠢(うごめ)き、そして循環しているのです。時間・空間的に人間よりはるかに大きい存在である地球内部の変動現象についての研究成果を紹介します。

プロフィール
学歴 東京大学理学部卒業、東京大学大学院理学系研究科修士課程修了、同大学院理学系研究科博士課程修了、理学博士
職歴 独立行政法人海洋研究開発機構ポストドクトラル研究員、研究員を経て、2014年10月より大阪市立大学大学院理学研究科・理学部准教授。
専門分野 火成岩岩石学、マグマ学

後半 午後2時40分〜午後3時50分(以下から1つの授業を選択)

一般相対論100年:天体からの重力波検出に挑む

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物理学科 教授 神田 展行(定員150名、講義)

 アインシュタインが一般相対性理論を提唱してから、今年で100年目です。相対論はいろんな検証に合格しましたが、アインシュタイン自身の予言である「重力波」はまだ直接測定に成功していません。しかし、現在進行中の実験は数年内に成功すると期待されます。重力波を発する天体と、その測定について紹介します。

プロフィール
学歴 大阪大学理学部物理学科卒業、大阪大学大学院理学研究科物理学専攻終了(理学博士)
職歴 東京大学宇宙線研究所助手、宮城教育大学教育学部助教授を経て、大阪市立大学理学研究科教授。そのほか客員で国立天文台客員教授など
専門分野 重力波物理学(実験)
ピンクと白に咲き分けるハナモモ‘源平’の不思議をさぐる

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生物学科 講師 植松 千代美(定員150名、講義)

 大阪市大・植物園にあるハナモモ‘源平’は1個体の中にピンクと白の花を咲かせます。この不思議な咲き方は枝変わり突然変異の一種と考えられていますが、その仕組みはまだ解明されていません。私たちの研究でPeace遺伝子が働くと花弁がピンク色になることがわかりました。源平咲きの仕組みに迫ってみましょう。

プロフィール
学歴 東北大学農学部農学科卒業、東北大学大学院農学研究科修士課程修了、同研究科博士課程単位取得満期退学、農学博士
職歴 明治大学農学部実験助手補、(株)植物工学研究所特別研究員、横浜市立大学木原研究所研修生を経て、1991年より大阪市立大学理学部助手、1999年より同講師、2002年より大阪市立大学大学院理学研究科 講師
専門分野 植物遺伝学、植物育種学