市大数学教室

大阪市立大学大学院理学研究科数物系専攻 21世紀COEプログラム

結び目を焦点とする広角度の数学拠点の形成
(Constitution of wide-angle mathematical basis focused on knots)
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教育活動実績

(15年度)
  1. COE上級研究所員の採用:PD研究者を対象に全国公募を行い、4人を採用した。

  2. COE研究所員の採用: PD研究者を対象に全国公募を行い、6人を採用した。

  3. COE-RA(リサーチアシスタント)の活用:当プログラムに関係した数学、物理、 (生)化学の数物系専攻の博士課程学生を対象に募集を行い、特に優秀な博士課程学生2人に 当該研究の補助に当たらせた。

  4. COE-TA(ティーチングアシスタント)の活用: 当プログラムに関係した数学、物理、(生)化学の数物系専攻の博士課程学生を対象に募集を行い、 特に優秀な博士課程学生2人に大学院学生の教育の補助に当たらせた。

  5. ティータイムの活用:掲示やホームページ等の案内で談話会や連続講義等に出席した (自・他大学)大学院学生やPD研究者達に、ティータイムを利用して研究者達との研究レベルでの接触を促し、 考え方等を習得させるようにした。

  6. 小研究会「Workshop of Fledglings on Low-dimensional Topology」の開催:大学院学生やPD研究者 による4つの主講演と10講演からなる小研究会「Workshop of Fledglings on Low-dimensional Topology」を 開催した。参加者は大学院学生および研究者など45人であった。

  7. COE研究所員講演会の開催:COE研究所員6人の講演会を行った。 参加者は大学院学生および研究者等30人であった。

  8. 「結び目理論に関する東アジアセミナー」(韓国ソウル)への大学院学生やPD研究者の参加支援: 「結び目理論に関する東アジアセミナー」(韓国ソウル)への参加を全国公募で行い、大学院学生やPD研究者 (4回生1人含む)21人へ航空費補助を行った。なお、日本側参加者(専門家を含む総計49人)の滞在費は韓国側が 補助した。
(16年度)
  1. COE上級研究所員の採用:PD研究者を対象に全国公募を行い、4人を採用した。

  2. COE研究所員の採用:PD研究者を対象に全国公募を行い、5人を採用した。

  3. COE-RA(リサーチアシスタント)の活用:当プログラムに関係した数学、物理、(生)化学の 数物系専攻の博士課程学生を対象に募集を行い、特に優秀な博士課程学生2人に、当該研究の補助に 当たらせた。

  4. COE-TA(ティーチングアシスタント)の活用:当プログラムに関係した数学、物理、(生)化学の 数物系専攻の博士課程学生を対象に募集を行い、特に優秀な博士課程学生4人に、大学院学生の教育の 補助に当らせた。

  5. ティータイム活用:掲示やホームページ等の案内で談話会や連続講義等に出席した (自・他大学)大学院学生やPD研究者達に、ティータイムを利用して研究者達との研究レベルでの接触を促し、 考え方等を習得させるようにした。

  6. 講座「数学のための英語」(Mathematical English)の開設:4回生と大学院学生を対象に、 英語で数学が読み書きできるような講座を開設した。講師は1ヶ月滞在のCOE研究者 A. Stoimenow氏(Toronto Univ.)であった。

  7. 国際研究集会「結び目理論に関する大学院学生の国際研究集会」の開催:国際的に推薦された博士課程学生 (計21人)が講演者となる国際研究集会「結び目理論に関する大学院学生の国際研究集会」を大阪市大で開催した。 出席者は76人(国外から25人)であった。大阪市大から1人の大学院学生(D1)が講演した。

  8. 「第41回トポロジー新人セミナー」への支援:全国のトポロジー研究の大学院学生対象の 「第41回トポロジー新人セミナー」を支援した。参加者は大学院学生など41人と教員2人であった。


(17年度)
  1. 数学研究所の開設記念講演会の開催。

  2. 数学研究者の招聘計画…DNA結び目の数学研究の国際的な第一人者である 米国のD. W. Sumners教授のCOE著名教授招聘をはじめとして、有力なCOE教授の招聘のもとで、18年3月に国際研究集会「Knot Theory for Scientific Objects」を開催した。COE上級研究所研究員4名・(無給)研究所研究員6名を全国公募により採用した。
  3. 日常の研究活動の奨励…大学院学生のRA(半期4名)・TA(通年1名、半期2名)を採用した。大学院学生・PD・招聘研究者などのための意見交換の場を設定し「数学のための英語」講座も開講した。

  4. 各種セミナーや国際会議・シンポジウムの開催…COE著名教授の連続講義、COE上級研究所員の自主セミナー、COE(無給)研究所員や国内外の研究者達の研究会での講演機会の提供、外国人招聘者の参加によるクックセミナーや拡大クックセミナーの開催、数学教室談話会の充実、「Intelligence of low dimensional topology」と「東北結び目セミナー」の開催、大学院学生の第42回「トポロジー新人セミナー」の支援、17年夏開催の「結び目理論に関する東アジアセミナー」(中国大連開催)を積極支援を行った。初めての日本・ニュージーランド会議「結び目理論とその関連」をニュージーランドで開催した。

  5. 結び目理論の応用研究の探求…17年度にDNA結び目の数学研究の国際的な第一人者である米国の D. W. Sumners教授をCOE著名教授として招聘し、関連の国際的な研究者達もCOE研究者として招聘し、18年3月に国際研究集会「Knot Theory for Scientific Objects」を開催した.。この会議の論文集(レフェリー付き)を出版予定であるが、結び目理論の諸科学への応用についての数学問題の章を含めるべく、会議参加者に協力要請を行なった。
  6. 結び目理論の普及・・・16年度に当プログラムと大阪教育大学関係者の協力の下で、小学校・中学校・高校における結び目理論の教材化を行い、教育大学付属の小学校・中学校・高校でその教材による授業が数回実施されたが、これはわが国初と思われるので、17年度にその報告書「結び目の数学教育」を作成し、高等学校を中心に広く配布した。

教育実施計画

結び目に興味をもつ学生・研究者を増加させるとともに、結び目理論を視野に入れた数学全般において、ハイレベルの国際的な研究者を育成するために、以下の計画を実行する。

  1. 数学研究所のCOE研究所員の採用
    特任助教授、特任助手は、平成18年4月採用開始で、任期は更新可であるが5年を限度とする(予定)となっており、毎年、継続か公募かを慎重に検討する。COE上級研究所研究員6名以内、COE専任研究所員6名以内、COE(兼任)研究所員4名以内を全国公募により採用予定である。

    次の(2)-(6)の対策は、大学院学生に対する地道な活動ではあるが、「結び目理論に関する大学院学生の 国際ワークショップ」での講演者を出す等、ハイレベルの大学院学生を育てるのに有効であるといえる。

  2. 特に優秀な大学院学生の研究・教育補助
    特に優秀なDC学生を、TAやRAとして採用(それぞれ通年採用として2名以内)する。 適任者が多い場合には前期・後期を分割して採用することもある。また優秀な研究成果を挙げその研究論文がレフェリー付きの数学雑誌へ掲載されることになったとき、指導教員の推薦に基づき、大阪市立大学数学研究会は審査を行い、著者である後期博士課程学生に対して大阪市立大学数学研究会論文賞を贈呈し、DC学生に学位取得の意欲を促す(ただし1人1件まで)。

  3. 大学院学生の研究レベルでの接触
    毎日のティータイム等の機会を利用して、教員、 COE(上級、専任)研究所員を含めた研究所関係研究者達と 積極的に研究レベルで接触させ、考え方等を習得させる。

  4. 英語で数学が議論できるようにすること
    数学は国際的な学問であり、外国と連絡を取り合うことが日常的に行われている。 今日では(英語圏に限らず)外国の数学者との連絡をとる場合や、数学の国際会議や 国際的なセミナーでの講演等でも、英語が共通言語になっている。このことから、 学部生や大学大学院学生を対象に講座「数学のための英語」(mathematical English)を開講し、 英語で数学が読み書きできるようにする。

  5. 数学の計算のためのコンピュータプログラムの教育
    結び目理論をはじめとした数学研究には、コンピュータを用いた計算が必要であり、種々の計算ソフトも開発されている。学部学生と大学院学生を対象にコンピュータソフトの演習の機会を設ける。

  6. 大学院学生やPD研究者のセミナー参加と研究内容のレビュー 大阪市大の大学院学生やPD研究者ばかりでなく、他大学の結び目理論に興味を持っている大学院学生や PD研究者にも(遠方の大学院学生やPD研究者には予算の範囲内で旅費補助を行う等して)種々のセミナーに 参加してもらう。またセミナーや自主セミナーの適当な折に、大学院学生やPD研究者の研究内容の話をする 機会を設け、セミナー出席者達のレビューを受けさせる。大学院学生やPD研究者の話についても記録に留める。 全国規模の「トポロジー新人セミナー」への参加補助。

  7. 大学院学生やPD研究者の海外研修の支援
    「結び目理論に関する東アジアセミナー」のような海外で行われる国際会議への大学院学生やPD研究者の 講演申込みを奨励し、招待された大学院学生には、旅費補助のみならず、招聘研究者をはじめとした国内外の 研究者による講演内容についての多面的なチェックやアドバイス等の支援を行う。

  8. 結び目理論の基礎概念と科学研究への応用され方についての普及
    16年度に当プログラムと大阪教育大学関係者の協力の下で、小学校・中学校・高校における結び目理論の教材化を行い、教育大学付属の小学校・中学校・高校でその教材による授業が数回実施されたが、これはわが国初と思われるので、17年度にその報告書「結び目の数学教育」を作成し、高等学校を中心に広く配布した。このような活動を今後も続ける。17年度には、数学科1回生に対し、学問紹介の半期講義として、結び目理論の講義を行うが、若干の高校生の出席も予定している。

  9. (生)化学等の科学において結び目に興味をもつ大学院学生の創出
    生化学や化学における結び目に関心をもつ大学院学生は多くいるが、従来の数学研究と比べて数学研究としての 動機付け等で取り組みにくい面があり諸外国(特に米国)に比べてあまり進展を見ていない点を重視し、 17年度にDNA結び目の数学研究の国際的な第一人者である米国の D. W. Sumners教授をCOE著名教授として招聘し、 またその準備段階として結び目理論の諸科学への応用研究についての数学問題の取りまとめを行う等して、 この課題に積極的に取り組みたい。
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最終更新日: 2007年3月26日
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