集中講義(2017年度)

科目名 代数構造論特別講義Ⅲ・Ⅳ
日程 10月16日(月)〜10月20日(金)
講演者(所属) 阿部 紀行(北海道大学・理)
タイトル Koszul環
場所 大講究室(理学部棟E408)
講義内容 環に対して,その加群のなす複体をもととして導来圏と呼ばれる圏が定義される. 同型な環はもちろん同値な導来圏を与えるが,同型でない環が同値な導来圏をも たらすこともあり,しばしば神秘的な現象を与える.Koszul環はそのようなミス テリアスな圏同値を生み出す枠組みの一つであり,簡約Lie環や代数群の表現論 にしばしば現れる重要な対象である.この講義では,導来圏に関する基本事項か ら初めて,Koszul環の基本理論について解説する.余裕があれば表現論との関わ りについても話したい.
科目名 幾何構造論特別講義Ⅰ・Ⅱ
日程 7月10日(月)~7月14日(金)
談話会:7月12日(水) 16:30~17:30)
講演者(所属) 中川 泰宏(佐賀大学・理工)
タイトル Monge-Ampère 方程式と Einstein-Kähler 計量
場所 大講究室(理学部棟E408)
講義内容 Yau により、Calabi 予想が 1978 年に解決された。特に、第一 Chern 類が負 または零の Kähler 多様体に対して、Einstein-Kähler 計量の存在 と一意性が示された。その証明は複素 Monge-Ampère 方程式を連続法 (continuity method)を用いて解くことによりなされている。この講義では、 その証明の解説を与える。また、時間があれば Kähler-Ricci ソリトン のような Einstein-Kähler 計量の変種についても考察したい。
科目名 解析学特別講義Ⅰ・Ⅱ
日程 5月22日(月)~5月26日(金)
談話会:5月24日(水) 16:30~17:30)
講演者(所属) 野口 潤次郎(東京大学/東京工業大学 名誉教授)
タイトル 多変数関数論入門
場所 大講究室(理学部棟E408)
講義内容

複素関数論は19世紀末Picardの定理などにより,関数の解析性に注目し 解析性に基づく解析関数論として独自の分野をなすようになった. 多変数関数論もそのような一般関数論(解析関数論)からの研究が始まった. その中で,20世紀初頭にこの分野で想定外の現象が種々発見され, それ等は 1) Cousin I問題,2) Cousin II問題, 3) Levi問題 に集約された.人によっては,これに 4) 近似の問題 を加える場合もある.

 岡潔(1901--1978)は,これ等3大問題を殆ど独力で解決し, 多変数解析関数論の基礎を創った.のみならず,更に重要なのは, その解決の道程において数学上の新概念である 「不定域イデアル・連接性」を見出し「岡の3連接定理」を証明したことである. 連接性は,H. Cartan, J.-P. Serre, H. Grauert等の研究により 大きく発展し,現在では数学の諸分野で使われる基礎概念となっている.

 連接性の扱いでは,Weierstrassの予備定理が不可欠なものと 永く認識されてきた.この講義では,それを用いず巾級数展開の 簡単な性質のみを用いて証明される「弱連接定理」を定式化し, それによって岡が解決した上述の問題の初等的証明を与えることを目標とする. これによって,非特異領域での3大問題の解決までの基礎部分は ぐっと易しくなったと想う.

参考書(直接的なもの):

  • ・多変数解析関数論--学部生へおくる岡の連接定理,野口潤次郎著,朝倉書店,2013.
  • ・Analytic Function Theory of Several Variables--Elements of Oka's Coherence, Junjiro Noguchi, Springer, 2016.
科目名 数理科学B
日程
講演者(所属)
タイトル
場所 大講究室(理学部棟E408)
講義内容