集中講義(2009年度)

科目名 代数構造論特別講義Ⅲ・Ⅳ
日程 6月29日(月)~ 7月3日(金) 
談話会:7月1日(水) 16:30~17:30)  
講演者(所属) 松本 久義(東京大学)
タイトル 半単純リー代数の最大ウエイト加群の理論
場所 数学講究室(3040)
講義内容 半単純リー代数の最大ウエイト加群で生成されるいわゆる「カテゴリーO」 の理論は1970年前後に Gelfand-Gelfand-Bernstein によって創始され、以降 Jantzen, Duflo, Joseph, Kazdhan-Lusztig, Soergel らによって大きな理論となり 表現論におけるさまざまな対象についての理論を作り上げる時の手本にもなってきた。 この講義では、あまり予備知識を必要としないでも聴けるように半単純リー代数 の基礎の簡単な解説からはじめ、 カテゴリーOについて解説したい。最終的には 複素半純リー群の無限次元表現のカテゴリーとカテゴリーOとの密接な関係を解説する。
科目名 幾何構造論特別講義Ⅰ・Ⅱ
日程 7月27日(月)~ 7月31日(金)
談話会:7月29日(水) 16:30~17:30)
講演者(所属) 小野 薫(北海道大学)
タイトル Lagrange 部分多様体の幾何学
場所 数学講究室(3040)
講義内容 symplectic 幾何学において重要な対象である Lagrange 部分多様体に ついて論じる。 具体例の構成法や基本的結果について述べた後、 正則曲線の理論や Floer 理論を用いた研究の 紹介をする。後半では、 深谷氏、Oh 氏、太田氏との共同研究による、Lagrange 部分多様体の Floer 理論の 一般的枠組みと、toric 多様体の運動量写像の Lagrangian torus fiber の Floer 理論 について述べたい。

レポート問題補足(締切日:2009年8月10日(月))

科目名 数理解析学特別講義Ⅲ・Ⅳ
日程 11月30日(月)~ 12月4日(金)
談話会:12月2日(水) 16:30~17:30)
講演者(所属) 藤川 英華(千葉大学)
タイトル 無限次元タイヒミュラー空間とタイヒミュラーモジュラー群
場所 数学講究室(3040)
講義内容 タイヒミュラー空間とその周辺の基本的な結果の準備の後,まずはじめに,無限次元タイヒミュラー空間上に 作用するタイヒミュラーモジュラー群の力学系理論を解説する.そしてタイヒミュラーモジュラー群の様々な部分群 の離散性とそれらによるタイヒミュラー空間の商空間を考えることにより,無限型リーマン面のモジュライ空間の 構成可能性を論じる.特に,タイヒミュラーモジュラー群の漸近的タイヒミュラー空間上への作用の考察を通して, モジュライ空間の複素解析学的構造を見る.