最初のページに戻る

オープンキャンパス体験入学のプログラム (体験入学のプログラム

【実験】のプログラムについては、原則サンダル・ハイヒールでの参加はできません。
また、火気を伴う作業が含まれるものもありますので、担当講師の説明をよく聞いてから作業を進めるようにしてください。

プログラムは8月10日(土)、11日(日) の両日実施しますが、

地球学科のプログラムは、8月10日と8月11日では内容が異なりますのでご注意ください。

  前半(55分) 13:30 ~ 14:25

  後半(55分) 14:35 ~ 15:30

  通し(90分) 13:30 〜 15:00

数学科

  1 【講義】懸賞問題に代数的整数論で挑戦! (通し)


物理学科

  2 【講義】量子流体~自発的対称性の破れとしてあらわになる量子現象~(前半)

  3 【実験】ポテチの容器で宇宙線を見よう (後半)


化学科

  4a【実験】いろいろな色の人工イクラをつくって見よう(前半)

  4b【実験】いろいろな色の人工イクラをつくって見よう(後半)

  5a【実験】コバルトブルー?(前半)

  5b【実験】コバルトブルー?(後半)

  6 【実験】リズムを刻む不思議な化学反応 (通し)

  7 【研究室見学】有機化学系研究室(通し:13:30 集合)


生物学科

  8 【講義】発生生物学序論(前半)

  9 【研究室見学】 動物機能生態学研究室、植物機能生物学研究室 (後半:14:30 集合

  10【水槽見学】動物機能生態学研究室 (後半)


地球学科

  11a【講義・実験】空から活断層を探そう (前半:10日のみ

  11b【講義・実験】空から活断層を探そう (後半:10日のみ

  12a【講義・実験】石灰岩から知る海洋生物の進化と地球環境(前半:11日のみ

  12b【講義・実験】石灰岩から知る海洋生物の進化と地球環境(後半:11日のみ

 a と b は同じ内容ですので、どちらかを選んでください。

 前半と後半で違う講義・実験を選ぶことができます。



体験入学の内容詳細


<数学科>


講義  『懸賞問題に代数的整数論で挑戦!』

(担当講師)山名俊介  (場所)全学共通教育棟 1階 815 室 (定員)60名

(内容) ガロア理論は数「ある町に1500軒の家があり、その町のある通りに50軒以上の家が横一列に並んでいる。 その通りの家には左端から順番に1番 2番、…と番地番号が付けられていて、ある家から右の番号を全て足した数と左の番号を全て足した数が全く同じになった。 この通りには何軒の家があり、この家の番号は何番だろう?」
これは1914年に発行されたイギリスの雑誌「ストランド」の懸賞問題である。 インドの数学者ラマヌジャンはこの懸賞問題に即答したと言われている。 整数論はディオファントスに遡り、フェルマーにおいて復活し、 オイラー、ラグランジュ、ルジャンドル、ガウス、デデキント、ディリクレらによって基礎が築かれた。
この代数的整数論の初歩を学んで懸賞問題に挑戦しよう。



<物理学科>


講義  『量子流体~自発的対称性の破れとしてあらわになる量子現象~ 』

(担当講師)竹内宏光 (場所)全学共通教育棟 1階 811 室  (定員)100名

(内容) 南部陽一郎氏(大阪市立大学名誉教授)のノーベル物理学賞(2008年)で一躍脚光を浴びた『自発的対称性の破れ』は、ナノスケールから宇宙スケールの規模の様々な物理現象を結びつける普遍的で強力な物理概念です。微視的なスケールで重要になる量子論にも例外なく適用されます。量子論によると粒子は単独で波動の性質を示します。この効果が自発的対称性の破れによって巨視的にあらわれた物質が超流体・超伝導体といった『量子流体』です。
本講義では、量子流体中の不思議な量子現象とその自発的対称性の破れとの関わりを、絶対零度に迫る極低温実験から遥か遠い宇宙の現象にまで思いを馳せながら紹介したいと思います。


実験  『ポテチの容器で宇宙線を見よう 』 

(担当講師)神田展行・伊藤洋介  (場所)基礎教育実験棟 2階 201 室 (定員)30名

(内容)宇宙線とは地球の外に起源をもつ小さな粒子です。肉眼では見えませんが、いまこの瞬間にもみなさんに手のひらを毎秒1回くらい宇宙線が通り抜けています。しかし、霧箱と呼ばれる装置を使うと、飛行機雲のようにして見ることができます。ポテトチップスの容器、ドライアイスなどの比較的身近な材料を使って霧箱を各人で製作し、宇宙線を観察します。



<化学科>


実験  『いろいろな色の人工イクラをつくって見よう』

(担当講師)東海林竜也  (場所)基礎教育実験棟 4階 402 室 (定員)各回15名

(内容) 「化けるを学ぶ」と書く化学は、様々なモノの変化の謎を追究する学問と言えます。このテーマで、いろいろな色のイクラをつくって、触って、観察して、化学の一端に触れてみましょう。
このテーマでは、(1) 形状の変化 (ゾルからゲルへ)、(2) pH による色の変化 (pH指示薬の構造変化)を実際に観測し、それぞれについて少し解説します。(*今回つくるイクラは食べられません)


実験  『コバルトブルー?』

(担当講師)板崎真澄  (場所)基礎教育実験棟 4階 401 室 (定員)各回15名

(内容) 「コバルトブルー」という言葉をよく耳にしますが、コバルトイオンの色は、その周りにくっついているイオンや有機物の種類によって変化します。また、コバルトイオンを含む化合物は電荷をもっているので、イオン間の相互作用を利用したイオン交換クロマトグラフィーによって簡単に分けることができます。コバルトイオンの色が周りの環境によって変化する様子を観察し、それらの混合物を、その色を見ながら分けてみましょう。


実験  『リズムを刻む不思議な化学反応』

(担当講師)塩見大輔・豊田和男 (場所)基礎教育実験棟 4階 401 室 (定員)15名

(内容) 私たちの身の回りには心臓の鼓動のように一定の間隔で繰り返し起こる現象がたくさんあります。化学反応にも同じように変化が繰り返すものがあります。このテーマでは、溶液の色が黄色から緑へ変化したあとさらに黄色に戻りまた緑に変わるというように、繰り返し色などの性質が変わる実験を行います。


研究室見学  『有機化学系研究室』

(担当講師)西川慶祐・保野陽子  (場所)13:30 に基礎教育実験棟 1階 810 室 (定員)30名

(内容) 理学部・化学科には、物理化学・無機化学・有機化学の3つ分野にわたって研究室があります。このツアーではその中の「有機化学分野」の研究室を見学します。各研究室で、実験室を見学し、研究内容を紹介してもらいます。この他、化合物の分析や構造解析を行うための測定室(分析室)も見学します。



<生物学科>


講義  『発生生物学序論』

(担当講師) 小宮 透  (場所)全学共通教育棟 1階 816 室 (定員)90名

(内容) 受精卵が卵割という細胞分裂を行い、細胞の数を増やし、それらの細胞から様々な組織、器官ができ上がって行く現象を発生といいます。ヒトゲノムプロジェクトの成果として多細胞動物が持つ遺伝子はおよそ2万種類であることが判明しました。これらの遺伝子がオンになったり、オフになったりすることで発生は正確に進行します。ですから、発生生物学は発生にかかわる遺伝子を見つけ出し、その遺伝子の働きを調べる学問であると言えます。
今回の講義では発生生物学の研究がいかに楽しく魅力であるかを説明し、私たちが行っている生殖細胞の形成についての研究の一端を紹介します。


研究室見学 『動物機能生態学研究室』『植物機能生物学研究室』

(担当講師) 幸田正典・曽我康一 (集合場所)14:30 に全学共通教育棟 1階 810 室 (定員)20名

大阪市大の生物学科には全部で11の研究室があり、動物・植物・微生物を対象とする分子レベルから宇宙レベルに至る幅広い研究を行っています。今回は2つの研究室を見学できます。
1つは、「動物機能生態学研究室」です。「魚類の行動・進化生態学、認知科学」を研究している幸田正典(こうだまさのり)先生に「魚の賢さと不思議な生態」について説明していただきます。
概要:近年、魚はヒトと同じくらい賢く、ヒトと同様な認知能力があることが分かってきました。今回は、魚類の鏡像認知や顔によるお互いの個体識別など、最新の認知科学研究について紹介します。また、アフリカでの湖やサンゴ礁の海に生息する魚類のあっと驚くような興味深い生態についても紹介します。

もう1つは、「植物機能生物学研究室」です。「植物の環境応答」を研究している曽我康一(そがこういち)先生に「植物は宇宙でどう育つのか」について説明していただきます。
概要:植物の成長や形態は環境によって大きく変化します。私たちは、環境による植物の成長や形態の制御のしくみを研究しています。今回は、私たちが行ってきた宇宙実験の結果を中心に、重力が植物の成長や形態に与える影響とそのしくみを説明します。


水槽見学 『動物機能生態学研究室』

(担当講師) 安房田智司,十川俊平 (場所)基礎教育実験棟 地下1階 001 室 (定員なし)

(内容) 「動物機能生態学研究室」が実際に飼育実験に使用している水槽部屋を見学できます。主にアフリカ・タンガニイカ湖に生息しているシクリッドという魚類を用いて実験を行います。このシクリッドの生態や研究方法について大学院生が説明します。整理券は不要で、14:35~15:30の間は自由に見学できます。



<地球学科>


講義・実験 『空から活断層を探そう 』

(担当講師)井上 淳 (場所)基礎教育実験棟 地下1階 007 室  (定員) 各回20名

(内容) 活断層とは、最近活動し、将来も活動する可能性がある断層です。活断層を調べることは、近い将来にどこでどのような地震が起こるのかを予測する手がかりとなります。活断層の中には、地表に地形・地質の違いとして明瞭に現れるものが多くあり、近畿地方にはこのような活断層がたくさん存在します。
この授業では実体視鏡を使い、航空写真を3D立体視して地形を観察することで、活断層を見つける方法を学びます。


講義・実験 『石灰岩から知る海洋生物の進化と地球環境』

(担当講師)足立奈津子  (場所)基礎教育実験棟 地下1階 007 室  (定員) 各回20名

(内容) 石灰岩は、炭酸カルシウムから構成される殻や骨格をもつさまざまな海洋生物(サンゴ類や海綿、藻類、二枚貝類など)が集積することで形成される堆積岩です。石灰岩には、地質時代に生息していた海洋生物の生活の様子や進化の過程、生息環境を知るための手がかりが豊富に残されています。
この授業では、石灰岩に含まれる化石や堆積構造などをルーペや実体顕微鏡で観察しながら、当時生息していた海洋生物の生態や古環境を考えます。