過去のセミナー情報(2004年度)


日時 :3月11日(金)16:30〜
場所 : 理学部第10講義室
題目 : D-branes of AdS strings and Penrose limit
講演者 :阪口 真 氏(大阪市大)

概要 :AdS時空上の開弦の端を調べることで、AdS時空上に存在可能な Dirichlet braneを分類する。また、この方法をPP-wave時空上の開弦に 適用し同様の分類を与える。 他方、PP-wave時空はAdS時空からPenrose極限を通じて得られる ことが知られている。特に今の場合、PP-wave時空の超対称isometry代数が AdS時空の超対称isometry代数からInonu-Wigner contractionで得られる ことに注目し、両時空上のDirichlet braneたちの対応を明らかにする。

日時 :3月8日(火)16:30〜
場所 : 理学部第10講義室
題目 : Gauge theories from plane partitions
講演者 :中津 了勇 氏

概要 :Yang-Mills gauge theories in four and five dimensions with eight supercharges are investigated from random plane partitions. It is shown that random plane partitions are factorizable as $q$-deformed random partitions so that they admit the interpretations as five-dimensional Yang-Mills and as topological string amplitudes. They lead to the exact partition functions of five-dimensional SYM with the Chern-Simons terms. It is further shown that some specific partitions, which we call the ground partitions, describe the perturbative regime of the gauge theories.

The wave functions of fermions in this statistical model, in particular, their thermodynamic limits or the semi-classical behaviors are discussed. These become of the WKB type at the thermodynamic limit. When the fermions are located at the main diagonal of the plane partition, their semi-classical wave functions are obtained in a universal form. It is shown that by taking the four-dimensional limit the semi-classical wave functions turn to live on the Seiberg-Witten curve and that the classical action becomes precisely the integral of the Seiberg-Witten differential.

Finally I may touch on the fermions located away from the main diagonal. Their semi-classical wave functions depend on another continuous parameter. It is argued that they are related with the wave functions at the main diagonal by the renormalization group flow of the underlying gauge theory.


日時 :1月28日(金)16:30〜
場所 : 理学部第9講義室
題目 : Localization on D-brane and Matrix model/Gauge theory
講演者 :太田 和俊 氏 (理研)

概要 :超対称ゲージ理論における非摂動効果を超弦理論を用いて考える場合、内部空間に おけるBPS状態を数え上げることが重要になる。この時に内部空間のBPS D-braneの有 効理論としてtopological twistした理論を考えるとlocalizationによってbosonicな 行列模型/ゲージ理論まで還元することができ、それらを用いてBPS状態の数え上げを 計算することができる。今回のセミナーでは、2次元のYang-Mills理論を例にとりそ の理論の分配関数が超対称ゲージ理論のインスタントンの数え上げとどのような関係 にあるかを議論する。また、reduced matrix model、topological string振幅との関 係についても話したい。

日時 :1月18日(火)16:30〜
場所 : 理学部第10講義室
題目 : Boson Sea and Supersymmetry
講演者 :羽原 由修 氏 (阪大)

概要 :この世界に Supersymmetry があるとすると、Dirac fermion の真空が負エネル ギー粒子の詰まった状態(Dirac sea)であるならば、boson の真空も粒子が詰 まった状態であるべきだと思われる。我々は Supersymmetry に基づいて、波動 関数の概念を拡張することにより boson の真空も粒子の詰まった sea になって いることを示した。また、この boson sea を弦理論に応用する可能性について 議論する。 (ref.) Boson Sea versus Dirac Sea -- General formulation of boson sea through supersymmetry -- Y. Habara, H.B. Nielsen, M. Ninomiya hep-th/0312302

日時 :12月20日(月)13:00〜
場所 : 理学部第5講義室
題目 : Open Semiclassical Strings and Long Defect Operators in AdS/dCFT Correspondence
講演者 :高山 靖敏 氏 (KEK)

概要 :スピン鎖模型を用いた非BPS領域でのAdS/CFT対応を,AdS^4xS2ブレインが入っている場合について考察した.この場合ブレイン上に開弦が 存在し,それに応じてデュアルなゲージ理論はdefect fieldsが導入された理論とな る(defect CFT). dCFT側においてスカラー複合演算子に対する1-loop・異常次元行列は,可解な開スピン鎖模型のハミルトニアンで表される.我々は開スピン鎖模型に 対するコヒーレント状態の構成法を与えた.このコヒーレント状態に対するハミルトニアンの期待値の連続極限をとると,ランダウ・リフシッツ型シグマ模型が 得られる.一方でこの模型は開弦作用の R x S2 reductionからも導かれ る.これにより,非BPS領域においても開弦とdCFTにおける複合演算子が1-loopレベルで対応する事をみる. また開弦の古典解として open pulsating 解を構成し,エネルギーを求める.そしてこの解に対応するdCFT複合演算子を与える.最後に,上記の拡張により,他のAdSブレーンを入れた場合にも AdS/CFT対応が成立する事を議論する. (この研究は,壽崎氏(筑波大,KEK) と 吉田氏(KEK) にもとづくものです.) Reference : hep-th/0410139


日時 :11月16(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :Matrix Quantum Mechanics for Supermembrane on $AdS_{7} \times S^{4}$
講演者 :村上 公一 氏(京都大学)

概要 :近年、超弦理論に統一的描像を与えるM-theoryという理論の存在が強く 信じられているが、この理論の微視的記述はいまだ不明である。 数年前にこの微視的な記述を与える理論の候補としてMatrix theoryという 無限次元の行列を変数とする量子力学がBanks-Fischler-Shenker-Susskind によって提案された。この研究では、曲がった空間上のMatrix theoryに対して 知見を得ることを目標として、$AdS_{7} \times S^{4}$空間上の closed supermembraneの光円錐ゲージ形式を調べた。 この理論が、11次元Minkowski空間上の光円錐ゲージsupermembrane理論と同様に、 large $N$ $U(N)$ゲージ対称性をもつ行列を変数とする量子力学系として記述できる ことを見出した。また、この行列を変数とする量子力学の actionが、D4-brane解の地平線近傍中を伝播する$N$体のD0-braneを記述する non-abelian Born-Infeldactionの$\alpha'$展開の主要項と一致することを示した。 このことは、本研究で構成した行列変数の量子力学が、D4-braneの地平線近傍中の Matrix theoryとして解釈できることを意味すると考えられる。

日時 :11月12(金) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第9講義室
題目 :余剰次元空間のカシミアエネルギーと宇宙定数
講演者 :松田 哲 氏 (京都大学)

概要 :モジュライパラメターを持つ余剰次元空間のコンパクト化を考察し、 カルツァ・クラインモード粒子の真空エネルギー(カシミアエネルギー)を 計算する。結果を最近のWMAP等からの宇宙定数の実験値と比べ、 「大きな余剰次元空間」から「小さな正の宇宙定数」が説明される可能性を 指摘する。さらに、この比較考察は余剰次元空間の形状モジュライを 探測する可能性を拓くことを指摘する。

日時 :11月9(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :離散Painlev\'e方程式の幾何学
講演者 :山田 泰彦 氏 (神戸大学)

概要 :Painlev\'e方程式は、Ising模型や量子重力などにも現れる 微分方程式であり、ソリトン方程式とも密接に関係して興味深い。 近年、Painlev\'e方程式およびその離散化(差分版)に関する代数 的・幾何的な研究がかなり進んだ。 この講演では、これらの進展の中から、連続および離散Painlev\'e 方程式の初等幾何的な記述を中心に、affine Weyl群対称性や 1/2 K3曲面との関連などを解説する。 本講演は、主として次の共同研究に基づくものである。 K.Kajiwara, et. al. "Cubic Pencils and Painlev\'e Hamiltonians", nlin.SI/0403009
日時 :9月15日(水) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :Classical Integrability and Super Yangian of Superstring on AdS_5 x S5
講演者 :吉田 健太郎 氏(KEK)

概要 :近年、Berenstein-Maldacena-NastaseによるalmostBPSセクターでのPP-Wave/SYM双対性 の発見に基づいて、non-BPSセクターにおけるAdS/CFT対応が解明されつつある。 non-BPS領域でのAdS/CFT対応の背後に存在する構造として、ストリング側の 古典可積分性、ゲージ理論側の量子可積分性が、スピン鎖模型を用いて 最近盛んに調べられている。特に、ストリング側ではBena-Polchinski-Roibanにより Yangian対称性の存在が議論され、この対称性とゲージ理論側のスピン鎖模型との 関係がDolan-Nappi-Wittenにより考察されている。一方、Yangian代数の生成子の具体的 な形は求められていない。 本講演では、ストリング側の古典可積分性について、超Yangian代数の立場から議 論する。AdS上のストリングの作用としてRoiban-Siegel型作用を用いて、正準形式で Wess-Zumino項をきちんと取扱い、無限個のnon-local chargesを具体的に構成す る。また、そのchargeのなす超Yangian代数、およびSerre関係式を示す。 本講演は、初田真知子氏 (KEK、浦和大) との共同研究に基づくものである。
M. Hatsuda and K. Yoshida, ``Classical Integrability and Super Yangian of Superstring on AdS_5 x S^5,''hep-th/0407044.
日時 :8月31日(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :冨松佐藤解およびその静的極限解の大域的時空構造
講演者 :小玉 英雄 氏(京大基研)

概要 :冨松佐藤解は,正則な軸対称回転ブラックホール解であるKerr解に4重極変形 を与えた厳密解で,質量M,角運動量Jおよび変形パラメータδという3つのパ ラメータをもつ.また,この解の静的極限(J=0)は,Zipoy-Voorhees解と呼ば れる.これらの解は,正則ブラックホールの一意性定理より裸の特異点や因果 律の破れた領域をもつが,天体の外部解や宇宙検閲仮説を破る重力崩壊の最終 状態の候補となる可能性があり,それらの性質を知ることは重要である. この講演では,この視点からZipoy-Voorhees解および冨松佐藤解の特異点の構 造,その質量,ホライズンの存在と形状について調べた結果を紹介する.特に, δ≧2のZipoy-Voorhees解が縮退したホライズンを持ち,その赤道上に正の質 量をもつリング特異点が存在すること,δ=2の冨松佐藤解が回転軸に沿って 並んだ2個の縮退したホライズンを持つことを示す.また,これらの解の高次 元版を探す上での問題点にも触れる.
H. Kodama and W. Hikida, ``Global structure of the Weyl and the delta=2 Tomimatsu-Sato spacetime,'' arXiv:gr-qc/0304064.

日時 :8月24日(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :Non-planar Diagrams and Non-commutative Superspace in Dijkgraaf-Vafa theory
講演者 :森田 健 氏 (京大)

概要 :近年のDijkgraaf-Vafa理論の研究によりN=1超対称性ゲージ理論と行列理論の間の等価性が議論されてきたが、 未だに未解決の問題としてnon-planar diagramについての等価性がある。 Dijkgraaf-Vafa理論ではplanar diagramについての等価性は様々な証明が成されたが、 一般にnon-planar diagramについても等価性が成り立つかは場の理論を用いた証明が成されていない。 (C-deformationという弦理論を用いた議論のみある。) これに対して非可換superspace上での場の理論と行列理論の等価性を用いて、 non-planar diagramも含めてもDijkgraaf-Vafa理論の等価性が成り立つことを示す。

日時 :8月12日(木) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :Non-Abelian Walls and Their Moduli Space
講演者 :新田 宗土 氏(東工大)

概要 :Yang-Mills-Higgs系には様々なBPSソリトンが存在する。これらはソリトンのコディ メンジョンによって 対応するホモトピー群で特徴づけられる。さらにBPSであるために、ソリトン間に力 が働かないという著しい特徴がある。そのため、それら解の全体はモジュライ空間を なし、物理学的にも数学的にも興味深い対象になっている。最も有名な、解とそのモ ジュライ空間の構成は、1978年のインスタントンのADHM構成法であろう。これは 直ちにNahmによってBPSモノポールの構成法に改良されている。BPSソリトンのモジュ ライ空間の歴史はその後長い空白がある。ボーテックスに対してはインデックス定理 や少数散乱の問題など様々なアプローチがあったが、そのモジュライ空間に関して は、去年になってやっとHanany-Tongによって構成された。ところが、ドメイン ウォールのモジュライ空間に至っては、Abelianゲージ理論における少数の研究を除 いて皆無であった。我々は論文[1]において、ドメインウォールのモジュライ空間を システマチックに構成することに成功した。特に我々は非Abelianドメインウォール の一般解を構成した。非Abelianなソリトンとしては、ウォール以外は今まで知られ ていたがウォールに関しては我々が最初である。ウォールの場合はコディメンジョン が1なために、様々な興味深い性質を持っていることがわかる(論文[2])。 次に時間が許せば、論文[3]の内容も紹介したい。ここでは、最近発見された1/4 BPS 方程式の一般解と そのモジュライについて議論する。この方程式はウォールとボーテックスとモノポー ルの混合ソリトン系であることがわかる。 さらに時間が許せばストリング理論のDブレーンによる非Abelianウォールの構成法も 紹介したい。 ストリングに埋め込むことによって、非Abelianウォールの複雑な現象が非常に単純 明快に説明できることがわかる。この部分は、上述の4人に加えてKazutoshi Ohta, Minoru Eto氏との共同研究である。 Youichi Isozumi, Muneto Nitta, Keisuke Ohashi, Norisuke Sakai [1] hep-th/0404198 [2] hep-th/0405194 [3] hep-th/0405129

日時 :8月10日(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第10講義室
題目 :Towards Mirror Symmetry on Noncompact Calabi-Yau Manifolds
講演者 :木村 哲士氏 (KEK)

概要 :ある特殊な、コンパクトなCalabi-Yau多様体のミラー双対構成は、D=2, N=(2,2) の supersymmetric abelian gauge theory やsuperconformal field theory、 Landau-Ginzburg theory、そして数学のsingularity theoryを用いて広く議論されて きた。 しかしその方法はすべてのCalabi-Yau多様体のミラー双対を議論するに於いて 十分な解析手段であるか、という問いについては未だ疑問が存在する。 例えば非コンパクトなCalabi-Yau多様体や、特殊な対称性が内蔵されている多 様体などは、弦理論にもしばしば登場する重要なものであるが、完全には理解 されていない。そのため未解決部分を紹介しながら、これらのミラー双対の追求を議 論する。

日時 :7月6日(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第5講義室
題目 :Noncommutative inflation and the large-scale damping > in the CMB anisotropy
講演者 :福間 将文 氏 (京大)

概要 :We present a mechanism through which a certain class of short-distance cutoff affects the CMB anisotropies at large angular scales. Our analysis is performed in two steps. The first is given in an intuitive way, using the property of the inflationary universe that quantum fluctuations of an inflaton field become classical after crossing the Hubble horizon. We give a condition for a cutoff to yield a damping on large scales, and show that the holographic cutoff introduced in the preceding paper (hep-th/0307029) does satisfy the condition. The second analysis is carried out by setting an initial condition such that each mode of inflaton starts as the vacuum fluctuation of the Hamiltonian when being released from the constraint of cutoff. The first intuitive discussion is then shown to be correct qualitatively. hep-th/0312298 hep-th/0307029

日時 :6月9日(水) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第5講義室
題目 :String Theoretical Interpretation for Finite N Yang-Mills Theory in Two-dimensions.
講演者 :松尾 俊寛 氏(理研)

概要 :2次元に於けるSU(N)Yang-Mills理論と弦理論の対応を考察する。Nが有限の場合のYang-Mills理論分配関数の構造を調べ、 LargeNの際に genus展開(摂動論的弦理論)に対応する部分と、それ以外の非摂動補正に対応する部分とに分離し、弦理論の非摂動効果を議論する。 近年再注目されているc=1非臨界弦理論との関連についても議論を行う予定である。

日時 :4月27日(火) 16:30〜
場所 :大阪市立大学理学部第5講義室
題目 :CFT description of three-dimensional Hawking-Page transition
講演者 :栗田 泰生 氏(大阪市立大学)

概要 :負の宇宙項を持った時空の熱力学を考えると”Hawking-Page transition” と呼ばれる現象が予言される。これは、有限温度のAdS時空と AdSブラックホール時空の間の相転移と考えられて来た。 本講演では、漸近的対称性の概念を基礎に3次元”Hawking-Page transition" が自由フェルミオンCFTで記述できることを示す。 特にそのCFTがモジュラー不変な場合、新たな予言として、 AdS時空とBTZ時空をつなぐ点粒子状態(円錐特異点)が重要な役割を果たし、 "Hawking-Page transition"が相転移で無くなることを述べる。

日時 :4月16日(金) 10:30〜
場所 :大阪市立大学学術情報センター10階会議室B
題目 :Topological String and Vertex Operator
講演者 :菅野浩明 氏(名古屋大学)

概要 :局所トーリックカラビ・ヤウ多様体上の位相的弦理論の 分配関数(Gromov-Witten 不変量)について 最近 topological vertex を用いた計算方法が大きく進歩した。 講演では、これを紹介するとともに Seiberg-Witten 理論の インスタントン計算に対する Nekrasov の分配関数との 関係について説明する。
日時 :4月15日(木) 14:00〜
場所 :大阪市立大学学術情報センター10階会議室B
題目 :Seiberg-Witten prepotential from Instanton Counting
講演者 :立川裕二 氏(東京大学)

概要 :10年前のSeiberg-Witten による4次元N=2超対称ゲージ理論の厳密解は 正則性と強結合領域での双対性に基づいたものであったが、 その結果を弱結合領域でのインスタントン計算によって再現することは長年の目標 であった。 それがここ数年来の Nekrasov らの研究によって解決したので、そのレビューを行う。 内容は以下を予定している: 0. 超弦理論からの動機付け 1. Instanton Moduli の Witten Index と Seiberg-Witten のPrepotential 2. Non-Commutative Instanton と Young tableaux 3. Nekrasov の公式の導出 時間が許せば、講演者による拡張についても話したい。 文献: N. Nekrasov, hep-th/0206161 N. Nekrasov and A. Okounkov, hep-th/0306238 Y. Tachikawa, hep-th/0401184

日時 :4月15日(木) 11:00〜
場所 :大阪市立大学学術情報センター10階会議室B
題目 :Whitham deformation of the Dijkgraaf-Vafa theory
講演者 :青山昭五 氏(静岡大学)

概要 :Dijkgraaf-Vafa 理論のWhitham 変形を定式化する。変形のmaster 方程式として Whitham 方程式を導出する。これを解くことによって変形されたDijkgraaf-Vafa 理論のfree energy の一般公式を与える。 導出されたWhitham 方程式は、(超)楕円曲線の branch point の運動を決定 するので、これによってcut の生成・消滅の力学的な解析が可能になることが期待される。またWhitham 変形のパラメータの物理的解釈を与える。

日時 :4月13日(火) 13:00〜
場所 :理学部第10講義室
題目 :Hierarchy Problem and Condensate of 6 Top and 6 Antitop Bound State
講演者 :H. B. Nielsen (Niels Bohr Institute)

概要 :紐の散乱振幅に対するKoba-Nielsen表示、多重粒子発生に於ける Koba-Nilesen-Olesenのscaling則 、Nielsen-Olesen Vortex解、 格子gauge理論のchiral-fermionに対するNielsen-NinomiyaのNo-go theorem 等数々の著明な仕事で世界的に知られている Holger B. Nielsen 教授 (Niels-Bohr研究所 Denmark,Copenhagen,)が、 この度岡山光量子科学研究所 開所式のため来日され、 大阪市立大学でも急遽seminarをやって頂けることに なりました。 ふるって御参加下さい。