なぜ、市大が超低温をやるのか?

市大・超低温研究室は、現在、日本における超低温研究の拠点である。冷凍技術と超流動ヘリウム・金属核磁性の研究で、現在も日本・世界をリードしています。

研究室の歴史

1964年  東京大学物性研究所と同時期に国産のヘリウム液化機を初めて製作
1970年  東北大学に続いて、希釈冷凍機の製作に成功
1977年  液体ヘリウムの加圧冷却により、日本で初めて 1mK に到達
1980年  自作の希釈冷凍機と核断熱消磁で、さらに 0.3mKに到達
1991年  2段断熱消磁装置の開発によって、μK領域に突入
1995年  2重超流動と考えられる 3He-4He混合液の超流動探索で、世界の最低温度を実現

これらを振り返ると、商業ベースの装置の購入による方式をとらず、絶えず自作を基 本としてきた歴史が分かる。