理学研究科主催FD 研修会


「新たな大学院教育の展開のためのFD研修会」

― 動物行動学と非線形解析 ―


開催日 平成26年(2014年)1月24日(金)14:40~17:00
場所 大阪市立大学 学術総合情報センター1階 文化交流室
 
共催 理学研究科FD委員会.大阪市立大学数学研究所(OCAMI)
後援 大阪市立大学女性研究者支援室
 

 
平成25年度教育推進本部経費(学内) 「学生の自主的研究活動支援とオープンソース数学ソフトウエアによる数物系教育の展開」(代表 大仁田義裕) の事業の一環として,理学研究科主催(数物系専攻・理学部FD委員会共催)のFD研修会を開催します。 尚、本FD研修会は,平成20年度に、当時の理学研究科長・今吉洋一先生のリードで開催された数学科主催の理学研究科FD研修会 「現代理学において数学はどのように使われるか?」, および 平成21年度教育支援経費(代表・大仁田)事業による理学研究科FD研修会 「数学・物理への『ときめき』を育てる授業のためのFD研修会」, 平成22年度教育支援経費(代表・大仁田)事業による理学研究科FD研修会 「新たな大学院教育の展開のためのFD研修会 -数理情報と地球科学-」 , 平成23年度戦略的教育経費(代表・大仁田)事業による理学研究科FD研修会 「新たな大学院教育の展開のためのFD研修会 ― 数値解析と量子コンピュータ ―」 , 平成24年度教育推進本部経費(代表・大仁田)事業による理学研究科FD研修会 「新たな大学院教育の展開のためのFD研修会 ― 図形科学と数学的オープンソース ―」 , に続く第6回です。
 

 
プログラム (講演タイトル,スライド)
 
14:40 開会
 
14:45~15:45
関澤 彩眞 氏 (理学研究科 生物学分野 博士奨励研究員)
「大学院における研究活動‐同時雌雄同体動物ウミウシの配偶行動研究を通じて‐」
講演概要:同時雌雄同体動物とは多くのフジツボやカタツムリなど、生殖の際に同時にオスの役割とメスの役割を担う動物で、 体内には同時に卵と精子を作る器官を備えています。多くの生き物が雌雄異体を示すなかで、 この同時雌雄同体という性表現の進化や同時雌雄同体動物における繁殖行動は重要な研究課題にもかかわらず、 陸貝を除けばあまり研究が進んでいません。今回、私はこれまで本学大学院の前後期博士課程在学中に行った、 海産の同時雌雄同体動物であるウミウシの配偶行動 に関する研究について紹介したいと思います。 この研究では、実際のフィールドに出て、ダイビングで海に潜ってウミウシを採集し、行動実験を行い、 その後大学にサンプルを持ち帰り、形態観察やDNA解析などを行いました。 今回はこの研究内容を簡単に紹介させていただくと同時に、こういった在学中の研究活動を通して、 学位をとるまでに感じたことなどをお話させていただきたいと思います。

講演スライド PDF
 
16:00~17:00
杉山 由恵 氏 (九大数理学研究院教授&本学客員教授)
「非線形微分方程式を通してみる現象 -移流と拡散の視点から-」
講演概要:モデルとは,対象を簡略化し本質を表したものであり, 微分方程式は元々は自 然法則をモデル化することに端を発しており,数式によって物事を記述することがその特徴です. 実際,偏微分方程式は,自然現象,材料や機械の制御問題等の理工学の分野は勿論のこと, 保険・金融等の社会科学に至るまで様々な対象を記述することができます. その貢献は,古くはニュートンによる運動法則の発見に始まり, 伊藤の補題に象徴される確率微分方程式に至るまで枚挙のいとまがありません. 本講演では, 特に数理生物学におけるモデルを中心に非線形偏微分方程式の研究を紹介します. 具体的には, 関数解析学,調和解析学などの基礎解析学を用いて,解の時間局所・大域的存在と一意性, 正則性,安定性および空間時間変数に関する漸近挙動など, 方程式の ”適切性”とよばれる 純粋数学における偏微分方程式論の基本的な問題意識を紹介します.  また,個々の方程式がもつ固有の数理学的な特性について紹介します. 更に, 10年間の津田塾大学における女子教育経験や男女共同参画学協会連絡会の活動(日本数学会が第12期幹事校) にも触れたいと思います.

講演スライド 掲載予定
 
 

 
リンク 大阪市立大学数学研究所
大阪市立大学 理学研究科・理学部
 

 
連絡先 大仁田 義裕
〒558-8585 大阪市住吉区杉本3-3-138

大阪市立大学 大学院理学研究科 数学教室

TEL: 06-6605-2617 (研究室)
e-mail: ohnita@sci.osaka-cu.ac.jp

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ocamilogo
 

製作 まるこ Last updated on 23/January/2014