「3次元Euclid空間内の平面全体で定義された極小グラフは平面のみである」
を示すBernsteinの定理は,極小曲面論における重要な結果の1つであり,
この定理から派生したBernstein型問題は多くの研究者たちに興味を持たれ,今なお研究が進んでいる。
本講演では,Bernstein型問題で比較的最近証明された結果を中心に紹介する。
前半(第1部)では,Bernsteinの定理の歴史から始め,Nitscheによる証明の核心,
その証明をもとに得られた4次元Euclid空間内の極小グラフの結果を紹介する。
後半(第2部)では,3次元Lorentz-Minkowski空間内の極大グラフに対する
Calabi-Bernsteinの定理と講演者が本田淳史氏,小磯深幸氏,通峻祐氏との共同研究で得られた
平均曲率一定グラフに関する結果を紹介する。
|