【ウメ】
バラ科
Prunus mume
隠居上州 北野
甲州小梅 千鳥
源平 サンゴ
2月、春先に開花する植物たちは、日差しから徐々に春を掴み開花の準備を始め、各地からウメの開花の便りが届いてきます。植物園には約43品種100本の可憐というより素朴なところが特徴な梅が咲いてきます。この中でも、特に珍しいものを紹介します。

☆「鶯宿梅」ー 梅の歴史を知る

  鶯宿梅の名は、拾遺集(1004〜1007)の右大将道綱の母の歌によると伝えられています。
《内裏から人が来て紅梅を掘って持ち帰ろうとしたが、鶯が巣を作っていたので、その家の女主人が歌を詠んだ。
『天皇のご命令なら仕方のないことですが、鶯が帰ってきて、「私の宿はどこに行ってしまったのでしょう」と尋ねられたら、どう答えればいいのでしょうか』この歌を聞いて掘ることを止めてしまった。》
☆「源平」ー 紅花と白花が咲く

源平の戦いを表す源氏(白)と平家(紅)の旗の色に因んで付けられた名前です。枝別に、また、1本の枝の中に紅花と白花が咲いています。名前の付け方が風流ですね。

☆「白一重青軸」ー 枝を楽しむ

枝の緑は、青といえるほど青に近い色です。

☆「さんご」ー 枝を楽しむ

枝が赤、紅、黄、茶、黒と海の珊瑚を思い出します。