【ミズアオイ】
ミズアオイ科
Monochoria korsakowii
8〜10月頃まで青い花を咲かせる。花弁は6枚、雄しべは6本だが、その内、5本が黄色で、残りの1本が青色で大きい。

 ミズアオイは昆虫に花粉を運んでもらう植物(虫媒花)で蜜腺を持っていません。昆虫を引き付けるために花粉を利用しますが、花粉を全部昆虫に食べられてしまっては種子が出来ません。そこで、5本の雄しべを目立つ黄色にして「見せ球」として昆虫に与え、残り1本を目立たない青色にして昆虫の体にこっそりと、くっ付けるようにしています。
 種子が出来る頃、草食昆虫から護るために、花茎は下を向くようになり水中に没する。熟した果実は水の上を漂い、流れていった先でホウセンカのようにはじけ、種子をばらまきます。

 日本各地の水田や低湿地に分布しています。ミズアオイは横に這う性質があり、イネを倒すので、迷惑な植物でしたが、田んぼの除草剤により少なくなってきており、現在では絶滅しかかっている植物(絶滅危急種)の1つです。