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最終更新日 2008.7.11
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物理学科

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「熱い学生達よここに集え!!」


皆さん、いきなりですが左側の図は何の絵か分りますか・・・?

「クリスマス・リース?」うーむ惜しい。でも綺麗でしょ!

これは植物の光合成反応において光を捕まえるアンテナの役割を果たしている色素蛋白複合体の結晶構造解析の結果です。 「美しいものには美しい真理(原理)が宿っている」と言う物性物理学者の興味に訴えるものがあると思いませんか・・・?

私達の研究室では、生命現象―特に植物の光合成反応―を物性物理の言葉で語ることを究極の目標としています。


生命は39億年という長い年月におよぶ進化によって、光合成系という地球環境に優しくしかも光エネルギーを最適に利用し得る構造を獲得しました。

例えば太陽光を上手く受け止める光捕集アンテナ色素蛋白複合体(LH 2)は非常に美しい9回対称をもつ超分子複合体構造をもちます。 その構造がもつ光エネルギー伝達機能を解明することが次世代テクノロジー(バイオナノテクノロジー)を開花させるために必要不可欠です。

私達の研究室では光合成初期過程(光エネルギーの捕獲・伝達・散逸)に重要な役割を果たすカロテノイド色素分子に注目して研究を行っています。

私達は、カロテノイド色素分子を系統的に改変し光合成系に再構成し、X線構造解析等から色素蛋白複合体の電子分布・分子構造を詳細に決定すると同時に、 光エネルギー伝達機構および分子間相互作用機構を種々の物性測定(超高速時間分解分光測定、非線形光学測定等)を駆使して解明する研究を行っています。

研究室のテーマは、人工光合成色素蛋白超分子複合体を自分の手で創製し光合成系の動作機構を解明することを通して、 物性物理学の言葉で生命の青写真(自然の持つ巧妙さ)を解釈することです。

光エネルギー変換過程において従来の概念を打破した基礎概念の構築、高効率・超高速のエネルギー移動機構の基盤となる理論を確立、 そしてまったく新しい物性物理を創出することを目指して日々研究しています。


再び質問です。左側に示した写真は何か分りますか・・・?「飴ちゃん・・・?」飴に「ちゃん」を付けるあなた、関西人の証拠ですね。 これは我々の研究室で開発した世界最高性能を有する有機非線形光学結晶の写真です。

上記の非常に洗練された超分子複合体構造を持つ系をより深く理解するため、私達は単純な系(有機分子薄膜、結晶)を用いて、 分子構造と非線形光学特性との関係を解明するための物性研究も行っています。


その一例としてテラヘルツ電磁波発生機構を解明する研究を行っています。 人類はさまざまな周波数領域の光を、通信・分光分析・医療に活用しています。

しかし、テラヘルツ帯域の遠赤外光は発生効率・受光効率の低さからまだ実用化されていない人跡未踏の周波数帯域の光です。 その周波数領域を開拓することは新しい科学技術・物性物理分野の創出につながります。

テラヘルツ波発生機構として物質の持つ光学非線形性に起因する光整流作用が提案されています。 有機分子は大きな光学非線形性を持つことができます。

私達の研究室では、有機分子の構造を独自の設計指針のもと系統的に改変させその薄膜およびバルク結晶を作成し、 超短パルスレーザー光をその薄膜・結晶に照射することによって発生するコヒーレント・パルスTHz電磁波の発生機構を解明する研究を行っています。

この研究によって有機非線形光学結晶を用いた大出力THz電磁波発生の基盤概念・基盤技術の創出を目指しています。

私達の研究の道のりは非常に長いですが、しかし貴重な青春をかけるに値するテーマです。 とことん研究に励み私達と一緒にバカになれる本物のバカの参加を求めています!!


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