院生談話会(2018年度)

院生談話会(言わば,院生の院生による院生のための談話会)を開催することになりました。
通常の談話会はレベルが高く,また,先生がいると萎縮して自由に質問ができないのではないかと思い, 出席者は院生のみにしました。 これを通して,院生同士の分野を越えた交流を深めていきたいと思います。

院生談話会運営委員:
D2 濱田 航平(k.hamada3221[AT]gmail.com)
D2 森本 真弘(d17sa001[AT]uv.osaka-cu.ac.jp)
日時 2018年10月22日(月)14:45~16:15
講演者(所属) 荒武永史 (京都大学大学院理学研究科 D2)
タイトル 数理論理学とメタ数学
場所 大講究室(E408)
アブストラクト 数理論理学(数学基礎論)は、ヒルベルトの第2問題に代表されるような「数学の無矛盾性と完全性」への関心に端を発し、「論理学の手法によって数学に現れる諸概念を分析する」というメタ数学の一つとして生み出された。 現代の数理論理学では、数学のメタ数学的考察にとどまらず、様々な論理体系・証明構造の分析などもなされている。 本講演では、メタ数学的手法としての数理論理学、特にモデル理論の概要と数学にもたらす恩恵について紹介する。
前半ではまず「公理的手法による抽象化」の現代数学における役割を確認したあと、論理学の手法によって「数学」を公理の集合(公理系)として定義・抽象化する。 数理論理学における主要な概念(証明・解釈など)を軽く紹介したあとは、モデル理論の概要について話す。ここでは、数理論理学(より一般にメタ数学)による「数学」の抽象化の恩恵に主眼を置く。
続いて後半では、圏論的論理学のモデル理論への応用について話す。まず圏論的論理学の基本的な考え方である「公理系=圏」「公理系のモデル=Set圏への函手」を紹介する。 この見方を通すことで、モデル理論におけるいくつかの基本概念に対して圏論的対応物を得ることができる。さらにこれらの対応は、「公理系のなす双圏」とある種の2-圏との間の双圏同値として統一的に理解することができる。 最後に、公理系に対する圏論的対応物の一つである「分類トポス」を紹介し、メタ数学の数学への応用の新たな可能性・今後の展望を示す。
最終更新日: 2018年10月2日