セミナー情報(2019年度)

日時 : 2019年6月18日(火) 16:30〜
場所 : F205(理学部F棟 第4講義室)
題目 : How to "cool down" Ising model on 2d dynamical triangulations
講演者 : 佐藤勇貴氏 (名古屋大)

概要 : The Ising model on 2d dynamical triangulations was originally introduced by Kazakov in 1986, which is a statistical system including gravitational degrees of freedom. This system is known to be critical at the finite temperature and the continuum theory defined around the critical point is the 2d gravity minimally coupled to fermions. We introduce an external parameter to the system, aiming at observing the quantum critical behavior. Tuning the parameter to a certain value the critical temperature reaches absolute zero and the resulting continuum theory at the zero temperature is NOT the 2d gravity minimally coupled to fermions. As it turns out, physics at the zero-temperature may differ depending on the "cool down speed". The talk will be based on the work with Tomo Tanaka (Phys.Rev. D98 (2018) no.2, 026026) and the work in progress with Jan Ambjorn.


日時 : 2019年6月4日(火) 16:30〜
場所 : F205(理学部F棟 第4講義室)
題目 : 重力波観測実験及び加速器実験による拡張ヒッグス模型の検証
講演者 :端野克哉氏(大阪大学)

概要 : 加速器実験によりヒッグス粒子が発見された事で、標準模型で予言されていた素粒子が 全て発見されたが、標準模型の枠内で説明できない現象が既に確認されており、模型の 拡張が必要である。拡張模型の一つとして、未だに不明瞭であるヒッグスセクターを拡張した、 拡張ヒッグス模型がある。ヒッグス結合は将来的に加速器実験により精密に測定され るため、 この拡張模型は検証できる可能性がある。一方で、将来の重力波観測実験による電弱 相転移に関する重力波の測定でも、拡張ヒッグス模型に含まれるパラメータの情報を抜き 出せる事が知られている。本講演では標準模型に新たにスカラー場を加えた拡張ヒッグス模型に 注目し、加速器実験と重力波観測実験による相補的な模型の検証可能性について議論する。


日時 : 2019年5月21日(火) 16:30〜
場所 : F203(理学部F棟 第2講義室)
題目 : データ解析の数学的手法が描く正準テンソル模型の時空概念
講演者 :笹倉直樹氏(基研)

概要 : 正準テンソル模型はテンソルを配位変数とし、その波動関数はテンソルの値がリー群の対称性を持つところでピークを持つという興味深い性質を持つ。正準テンソル模型を量子重力の模型として解釈し、それらのピークをリー群の対称性を持つ時空が確率的に好まれるという物理として解釈するには、テンソルと空間との対応関係を構成することが必要である。この講演では、データ解析の数学的手法を使って、実対称3階テンソルと距離計量を持つ空間との対応関係を構成する。具体的には、テンソルのランク分解(CP分解)により点と局所位相を定義して位相空間を求め、さらにその空間上のラプラス作用素を定義して距離を決定する。この方法を正準テンソル模型に応用し、一様球面+時間という設定において、正準テンソル模型のテンソルの古典的運動方程式が、スカラー場を伴う一般相対論の運動方程式と一致することをみる。


日時 : 2019年5月14日(火) 16:30〜
場所 : F203(理学部F棟 第2講義室)
題目 : Search for charged lepton flavor violation using nucleus
講演者 : 山中真人氏(NITEP)

概要 : 荷電レプトンフレーバーの破れ(charged lepton flavor violation; CLFV) は標準理論を超える新物理の証拠となる。CLFV探索は新粒子を直接確認でき るものではない。いくつものCLFV過程の検証を組み合わせ、新模型の姿を 切り出す必要がある。言い換えると、新しいCLFV過程が考案されることで、 新物理をより高精度に、そして、これまでとは異なる角度から検証すること ができる。本講演では、原子核を利用したCLFV探索に注目する。はじめに、 理論計算の不定性を含め、ミューオン-電子転換が現在、そして、近未来に もたらす新物理検証能力を示す。次に、我々が考案した新たなCLFV過程を 紹介し、CLFV検証に対するその潜在能力を論じる。時間が許せば、タウフレ ーバー非保存相互作用の検証過程として有力視されるレプトン-原子核散乱に 対する重要な素過程の導入、及び、散乱断面積の高精度定式化について説明する。




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