談話会(2006年度)

日時 3月15日(木) 16:00~17:00
講演者(所属) 浅芝秀人(大阪市立大学)
タイトル これまでの研究の概略(導来同値分類とホール代数)
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 大阪市立大学在任中,これまで大きく分けて次の4つの研究を行って来ました. (1) アルティン環の表現論 (2) 中山予想 (3) 導来同値分類 (4) ホール代数 このうち自分の仕事の上で最も重要な(3)と(4)について, 最も簡単な具体例を用いて解説します。
日時 3月7日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 塩沢由典(大阪市立大学)
タイトル 多面体論の新領域/Ricardo貿易理論の一般化
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト リカードの国際貿易理論は、比較優位の理論として有名である。 核物理学者のスタニスラフ・ウラムの「経済学の理論で自明でないものがあるか」といういじわるな質問にたいし、経済学者のサミュエルソンは一年掛けて考えたのち、比較優位の理論を挙げたという。 しかし、中間財を貿易する場合、2国の設定を超えることは難しく、一般理論といえる成果はこれまでほとんど得られていない。本報告は、最小価格定理をうまく用いることにより、多数国・多数財で中間財の貿易と技術選択がある場合にも、リカードの理論が一般に拡張できること示す。賃金率単体の複体的細分としてひとつのモード分割が定義され、その分担的な各要素に対し、生産可能集合の極大面がひとつ対応する(双対定理)。 これらの結果は、数学的には、多次元空間における多面体を非負の方向から見た場合の分析にあたるが、これまでそのような応用の観点からは考察されていない。 経済学の理論としては、この理論は、現在ますます重要さを増している中間財の貿易理論の基礎となるだけでなく、 主流の貿易理論であるヘクシャー&オリーンの理論を代替する意義をもっている。
日時 3月5日(月) 13:30~14:30
講演者(所属) 河野明(京都大学)
タイトル 捩れたループ空間のコホモロジーについて
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト
日時 3月2日(金) 16:30~17:30
講演者(所属) 中井洋史(武蔵工大)
タイトル 代数曲線から得られる一般コホモロジー
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 90年代にM.Hopkinsらによって構成された位相的モジュラー形式(TMF)の理論は Weierstrass方程式と深い関連がある「普遍的な」楕円コホモロジー理論だと考えて よい。一方、最近D.Ravenelによって、Artin-Schreier曲線からheightが2より大きな 一般コホモロジーが構成出来ることも示された。このように、代数曲線は形式群の理論等を通じて一般コホモロジーと深く関係している。 本講演ではこれらの概論を述べ、特に(超)楕円曲線の理論から得られるホモロジー代数の計算可能性について述べる。
日時 2月23日(金) 13:00~14:00
講演者(所属) 伊達悦朗(大阪大学)
タイトル Faulhaber 多項式の周辺
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 冪和の表示に関係して現れる Faulhaber 多項式について紹介し、 併せてFairlie-Veselov の結果も紹介する。
日時 2月22日(木) 15:00~16:00
講演者(所属) 庄司俊明(名古屋大学)
タイトル Cyclotomic q-Schur algebra の分解数について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト A型のIwahori-Hecke代数の拡張として、複素鏡映群に付随したHecke環である Ariki-Koike代数が良く知られている。 Ariki-Koike代数のmodular表現を調べるために、Dipper-James-MathasによりA型の場合のq-Schur代数の拡張として cyclotomic q-Schur代数が構成された。 Ariki-Koike代数の分解行列は有木の定理により、量子群の結晶基底を使って計算可能であり、Varagnolo-Vasserotにより同様の結果がq-Schur代数についても知られている. しかし cyclotomic q-Schur代数については、分解行列について知られていることは少ない。この講演では、cyclotomic q-Schur代数にある種の部分代数(放物型部分代数と呼びたい)を構成し、 それを利用して分解数に関するいくつかの結果を示す。
日時 2月19日(月) 13:00~14:00
講演者(所属) 佐々木武(神戸大学)
タイトル ガウス超幾何方程式の双曲シュバルツ写像の燕尾特異点の合流について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト Using a pair of independent solutions of the Gauss hypergeometric equation, we define a map from the space ${\bf C}-\{0,1\}$ into the hyperbolic $3$-space, called the hyperbolic Schwarz map. The image has generally singularities such as cuspidal edges and swallowtail singularities. As the parameters in the equation changes, the position and the shape of singularities also change. An interst lies in how swallowtail singularities may lead to much worse singularities. We give a report of experimental studies on this subject.
日時 2月7日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 佐藤拓(大阪市立大学)
タイトル リッチフローの勾配流解釈とペレルマンの非局所崩壊定理
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト MMP(極小モデルプログラム)は, 代数幾何学の中心に位置する分野の一つであり, 恐ろしく難しい分野の一つでもある. しかし, 恐ろしく優秀な人々の卓越した研究によって, 完成に近づきつつあるように思う. 一方, トーリック多様体のカテゴリーに話を狭めると, MMPは簡明になり, 非常に良い形で完成されていると思う. 本講演では, トーリック森理論について概説し, 更に, 一般のMMPが解決してしまいそうな今, 次にトーリック幾何学で考えるべき問題について話したいと思う.
日時 1月24日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) Raquel Diaz (Universidad Comlutense de Madrid)
タイトル Special lines in Teichmuller space
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト We will consider special lines on Teichm\"uller space with different geometric meaning: Teichm\"uller geodesics, lines of minima and grafting rays. We study the asymptotic behavior of these lines and how they converge to the Thurston's boundary. This kind of analysis was used, for instance, by Masur to prove that Teichm\"uller space is not negatively curved.
日時 1月17日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 門上晃久(大阪市立大学数学研究所)
タイトル 絡み目に沿う巡回分岐被覆空間のホモロジーに関する岩澤型公式 (上智大学・日本学術振興会・水澤靖氏との共同研究)
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 数論と結び目理論の関係は、B. Mazurにより指摘され、森下昌紀(九州大)により対応表の作成が進行されている。我々の研究はその対応表の1項目に関するもので、数論でいうZp-拡大に対する岩澤類数公式を、 3次元多様体M 内の絡み目L に沿う、素数ベキ次巡回分岐被覆空間の1次元ホモロジー群の位数の公式に翻訳したものである。これを``岩澤型公式'' と呼んでいる。この観点では、数論でいう岩澤多項式は、結び目理論のアレクサンダー多項式に対応する。M=S3 のときは、J.Hillman-D.Matei -M.Morishita (2006) により示されていて、今回我々はM が有理ホモロジー 球面の場合にも拡張できることを示した。証明のためのkey lemma は作間誠 (1979) で本質的に示されているが、数論と結び目理論の関係を意識しつつ類数公式までを明示するのは意味があると信じる。そして講演中では具体的なひな形を示し、今後の課題も述べるつもりである。
日時 1月10日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) Martin Guest(首都大学東京)
タイトル 可積分系の解法:理論と可視化
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 「可積分系」の主な特色の一つは,(その名が表わすように)それが「explicit」に解ける,ということにあります。 当然,これは部分的にしか成り立たないことではあります。我々は,教育と研究の観点から,いくつかの良く知られている可積分系の 解の「explicitness」について議論します。 
日時 12月13日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 枡田幹也(大阪市立大学)
タイトル トーリック多様体と同変コホモロジー
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト (C*)n の作用をもつ正規複素n次元代数多様体が,稠密な軌道をもつときトーリックバラエティーという. (C*)n のn次元表現, 自然な (C*)n 作用をもつ n次元複素射影空間はトーリックバラエティーの典型例である. トーリックバラエティーの基本定理によると,トーリックバラエティーの集合と扇と呼ばれる集合の間に1対1の対応がある. 扇は,有限個の錐からなる単純な組合せ論の対象である.したがって基本定理は,トーリック幾何と扇の組合せ論の間の辞書,または,代数幾何と組合せ論を繋ぐ架け橋と言える.また,扇は凸多面体と言わば双対の関係にあり,トーリック幾何は,凸多面体の組合せ論とも密接な関係にある.トーリックバラエティーの中で特によく研究されているのは,コンパクトで非特異なもので,これをトーリック多様体とよぶ.トーリック多様体は,同変コホモロジーと非常に相性が良い.本講演では,この相性の良さを説明する.特に,同変コホモロジーがトーリック多様体を完全に区別することを見る.なお,トーリック多様体の同変コホモロジーは,単体複体に対するface ring(またはStanley-Reisner環)と呼ばれているものと一致する.
日時 11月21日(火) 17:30~18:30
講演者(所属) Gabriela Schmithuesen (Cornell 大学)
タイトル A comb of Origami - Teichmueller curves in M3 and their Veech groups
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト A comb of Origami - Teichmueller curves in M3 and their Veech groups (Gabriela Schmithuesen, joint work with Frank Herrlich) A surface of genus g endowed with a translation structure naturally defines a geodesic embedding of the Poincare disk into Teichmueller space Tg. Its image is called Teichmueller disk or geodesic disk. Only occasionally it projects to an algebraic curve in moduli space Mg. These curves are called Teichmueller curves. A family of translation surfaces that always lead to Teichmueller curves is given by so-called origamis: they come as coverings of elliptic curves. In this talk, I focus on an infinite collection of origamis in genus 3. Their Teichmueller curves lie in a three dimensional subvariety of M3. They all transversely intersect one exceptional Teichmueller curve, a configuration similar to a comb.
日時 11月15日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 加塩朋和(大阪市立大学数学研究所)
タイトル HeckeのL関数のs=0での微分値と幾何的周期の関係について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 数論には様々なL関数が登場しそれらは数論的情報を含んでいる。Riemannゼータ函数の零点の分布と素数の分布の対応は良い例である。また整数点におけるTaylor展開での先頭項も大きな意味を持つ。Dedekindゼータ函数の類数公式に始まり最近では楕円 曲線に関するBSD予想、一般の代数多様体に関する玉河数予想などが盛んに研究されている。それぞれ先頭項と数論的群との関係を表すものである。 一方非先頭項に関する結果として、吉田敬之教授はHecke L関数のs=0での一階微分値とCM周期(虚数乗法を持つ代数多様体の正則一次形式の積分値)の関係を予想し た。これはChowla-Selberg公式の一般化である。講演者は吉田教授と共同でこのp進類似を研究しており、得られた結果などを紹介する。
日時 11月8日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 北野晃朗(創価大学)
タイトル 円周上の曲面束の L2-torsionと写像類群のマグナス表現
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 非可環な環上では行列式は通常のやり方では定義されない。基本群の群環上に おいてはFuglede-Kadison行列式と呼ばれる正の実数に値をもつ行列式が定義される.これは行列式の絶対値に対してその対数を取ったものに対応している.曲面の写像類群のMagnus表現にその特性多項式を考えるという形で適応すると,対応する円周上の曲面束のL2-torsion=simplicial volumeが得られることが知 られている.本講演では曲面の基本群のlower central seriesを用いて構成される,より計算可能な$L^2$-torsionの列とそれらの性質について述べる.この研究は東京農工大の森藤孝之氏,東京工業大の高沢光彦氏との共同研究である.
日時 10月25日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 成田宏秋(大阪市立大学数学研究所)
タイトル 符号(1+,q-)の四元数ユニタリー群上のある離散系列表現を生成する保型形式について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 保型形式の中で最も古典的なものは楕円保型形式であり、これは複素上半平面上の正則関数で$SL_2({\mathbb R})$の数論的部分群に関する「保型性」という豊富な対象性を持つものとして定義される。これは群$SL_2({\mathbb R})$上の関数とも見なし得て群論的に取り扱うこともでき、その研究に表現論的視点を持ち込むことができる。実際、楕円保型形式は表現論的には$SL_2({\mathbb R})$の正則離散系列表現を生成する保型形式と見れる。現在はこの一般化として様々な半単純リー群$G$あるいはそれに対応するリーマン対称空間$H$上の保型形式が扱われている。本講演では$G=Sp(1,q)$(即ち$H$が四元数双曲空間)上の保型形式で 「四元数離散系列表現」と呼ばれる$Sp(1,q)$のある特別な離散系列表現を生成するものを取り上げ、この保型形式に関しこれまでに得られた研究成果について概説する。
日時 10月11日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 秋吉宏尚(大阪市立大学数学研究所)
タイトル 2枚の穴あきトーラスを境界に持つ3次元双曲多様体について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 一点穴あきトーラス擬フックス空間QFに含まれるクライン群のフォード領域の組み合わせ構造はJorgensenにより記述された.その応用として,QFやその部分空間の線形空間への様々な埋め込みの像が精密に調べられるようになった.さらにQFの境界点として現れる幾何学的無限群の様子もわかることから,円周上の穴あきトーラス束の構造を持つ3次元双曲多様体の体積などの性質も初等的な方法で研究することが可能となった.本講演では2枚の穴あきトーラスを境界に持つ3次元多様体が許容する双曲構造の空間におけるJorgensen理論の類似物の構成を目指す研究について解説する.
日時 9月13日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) Amnon Neeman (Australian National University)
タイトル The homotopy category of flat modules, and Grothendieck local duality.
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト Let $X$ be a projective variety. For many years now, we have known how to form an infinite completion for the derived category $D^b(Vect/X)$, whose objects are bounded complexes of vector bundles on $X$. This allows us to prove theorems about finite complexes of vector bundles, using infinite techniques. Only very recently have we understood how to handle the derived category $D^b(Coh/X)$, whose objects are bounded complexes of coherent sheaves on $X$. Krause published a paper, in 2005, showing that $K(Inj/X)$ is an infinite completion for $D^b(Coh/X)$. Jorgensen, also in 2005, showed that, as long as $X$ is affine, $K(Proj/X)$ is an infinite completion for the dual category $D^b(Coh/X)^{op}$. Grothendieck's local duality studies conditions under which the categories $D^b(Coh/X)$ and $D^b(Coh/X)^{op}$ are equivalent; it suffices for there to exist a "dualizing complex", and dualizing complexes exist for many interesting $X$. One can ask what happens to the infinite completions; it turns out that, when a dualizing complex exists, then $K(Inj/X)$ and $K(Proj/X)$ are also equivalent. We will discuss this, as well as related results.
日時 7月19日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 酒井高司(大阪市立大学数学研究所)
タイトル 積分幾何学と変分問題
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト Riemann等質空間における交叉積分公式の定式化に関する一連の研究を紹介する。また、積分幾何はある種の部分多様体の体積最小性を示すのに応用されている。講演では、Lagrange部分多様体のHamilton体積最小性の証明に対する交叉積分公式を使ったアプローチについてお話しする。
日時 6月14日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 江尻典雄(名城大学)
タイトル トーラスの安定極小曲面
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト 3次元複素トーラスの正則曲線から、その3次元複素トーラスを薄く7次元トーラスに膨らまして、その中に有限個ではあるがたくさんの異なった面積を持つ安定極小曲面を構成する。
日時 6月7日(水) 14:45~15:45
講演者(所属) 川上裕(名古屋大学)
タイトル 擬代数的極小曲面のガウス写像の値分布論的性質について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト この講演では,3次元実ユークリッド空間の擬代数的極小曲面を定義し、そのガウス写像に対する分岐定理を紹介する.さらにこの評価式から示すことが出来る藤本先生が証明された最良の除外値数である“4”の幾何学的意味や代数的極小曲面 (有限全曲率完備極小曲面)の場合に除外値数の上限が“3”になる理由を紹介する。 また、最近得ることが出来たこの結果の4次元実ユークリッド空間内への拡張もできれば紹介したい。この研究は九州大学の宮岡礼子先生、名古屋大学の小林亮一先生との共同研究である。
日時 5月31日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 濱地敏弘(九州大学)
タイトル Finitary Orbit Equivalence
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト ここ数年来、M.Keane(Wesleyan Univ.)と共に、エルゴード変換の有限的軌道同値問題を研究して来ましたが、 Bull.London Math.から近く出版される共著論文において、2進オドメタ変換と3進オドメタ変換とは、測度零集合を除いて有限的に軌道同値であることを示しました。次に見るように、今私達はいくつかの方法でこの結果を拡張しています。 1.M.Roychowdhury(Colorad Univ.)と3人で、任意の二つの測度付きエルゴード保測なブラッテリ図形から作られる同値関係は、有限的に軌道同値であることを示しました。これをヴェルシックの定理と合わせれば、任意のII_1型エルゴード変換は2進オドメタ変換と有限的に軌道同値になるような位相的表現を持つこと    が分かります。これは、よく知られたDyeの定理の拡張を与えたことになりま す。  2.H.Yuasa(Kyushu Univ.)と3人で有限的軌道同値の方法を適用し、    1995年にGlasner-Weissが掲げた「極小カントール系の位相軌道同値定理    (Giordano-Putnam-Skaw)の力学系的証明を与える課題」を解決しました。    焦点はGPSが駆使したC*-環の複雑な技術をどのように超えられるかにあり、    論文は準備中ですが、準備的バージョンは出来上がっています。  この講演では、これら一連の有限的軌道同値の考え方を紹介したいと思います。
日時 5月17日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) 山田澄生(東北大学)
タイトル タイヒミュラー空間のWeil-Petersson 幾何学について
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト リーマン面のタイヒミュラー空間上の幾何学的構造をWeil-Petersson計量から決定される距離関数の解析的性質を使って解明することを目的とする研究について解説をする。写像類群の性質に関する応用を紹介したい。
日時 5月10日(水) 16:30~17:30
講演者(所属) Ruth Kellerhals (University of Fribourg)
タイトル Lattices and hyperbolic cusps
場所 数学講究室 (3040)
アブストラクト In this talk, I shall give some overview over the small part of the volume spectrum of hyperbolic space forms. Especially in the non-compact cusped case where the euclidean structure of the ends is particluarly nice, concrete minimality results are available. I shall present recent work together with Thierry Hild (Fribourg) about small volume cusped hyperbolic orbifolds of dimension four. A crucial role plays the famous fcc lattice giving rise to the densest sphere packing of euclidean 3-space.
最終更新日: 2015年11月24日