大阪市大・大阪府大合同
「南大阪応用数学セミナー」(2018年度)


大阪市立大学数学研究所(OCAMI)での事業の一環として、大阪市立大学数学研究所および大阪府立大学工学部有志を運営委員として広く解析・応用解析をテーマにしたセミナーを行います。

連絡先 :高橋 太
〒558-8585
大阪府大阪市住吉区杉本3丁目3番138号
大阪市立大学大学院理学研究科数物系専攻・数学研究所
電話:06-6605-2508
E-mail :futoshi@sci.osaka-cu.ac.jp(高橋)
運営委員 :高橋 太、阿部 健、村井 実、 橋本 伊都子(大阪市立大・理学研究科/数学研究所)、
 壁谷 喜継(大阪府立大・理)、菅 徹(大阪府立大・理)

数学教室は理学部に移転しました。 移転マップ
理学部「12」の建物です(F棟は学術情報総合センターに近い方です)

第46回「南大阪応用数学セミナー」
日時 10月20日(土) 14:00 ~ 17:30
場所 大阪府立大学(中百舌鳥キャンパス)A12棟サイエンスホール
講演者(所属) 14:00~15:00
兼子 裕大氏(早稲田大学基幹理工学部)
タイトル 反応拡散方程式の自由境界問題に対する解の漸近速度と漸近形状の解析
アブストラクト 1次元反応拡散方程式の自由境界問題について考える. この問題は, 数理生態学における外来種侵入を表すモデルとしてDu-Lin(2010)によって提唱され, (個体数)密度関数と1次元生息領域の境界(自由境界)が未知関数である. これまで解の漸近挙動として, Spreading(分布拡大)とVanishing(個体絶滅)という特徴的な挙動が知られていた. また, Spreadingの場合, 任意の有界領域においては, 定常解への収束が証明されていた. しかし, 自由境界が発散することを踏まえると, 従来の定義では自由境界付近での解の様子が十分に説明できていなかった. そこで, 本講演ではこの課題に関して, 自由境界の漸近速度や, 境界付近での解形状, さらには領域全体での解の収束等について説明したい. また同時に, 証明のアイデアについても紹介する予定である. 本講演は, 山田義雄教授(早稲田大学)との共同研究に基づく.
講演者(所属) 15:15~16:15
奈良 光紀氏(岩手大学理工学部)
タイトル Asymptotic behavior of spreading fronts in the anisotropic Allen-Cahn equations on \R^n
アブストラクト 本講演では, 非等方的(anisotropic)Allen-Cahn方程式の初期値問題について, spreading frontと呼ばれるフロント解の形成と漸近挙動を考察する. 初期値がある種の条件を満たす場合に, spreading frontが形成され, その形状は,拡散の非等方性から定まるWulff図形で近似されることを示す. また, 解の正則性やフロント部分の単調性などの結果も紹介する. 証明は主として, 最大値原理と優解・劣解の構成による. 本研究は, 俣野博氏(明治大学), 森洋一朗氏(ミネソタ大学)との共同研究に基づく..
講演者(所属) 16:30~17:30
辻川 亨氏(宮崎大学工学教育研究部)
タイトル 積分条件付きスカラー方程式の定常解の大域的構造と2次分岐について
アブストラクト 自然現象のメカニズムを解明する上で, 重要な問題の1つとして微分方程式の解析が行われてきた. 特に数理生物学の分野においては反応拡散方程式の研究が盛んにおこなわれている. 本講演では反応拡散方程式の極限系として扱われる積分条件付きスカラー方程式の パラメータに関する定常解の大域的解構造とその安定性について報告する. 特に, 分岐理論及び等高線解析などを適応した, 1次元有界区間, Neumann境界条件の下での解析結果となる. また, 一般に存在を示すことが困難とされる非定数解からの分岐としての2次分岐について, 具体的なAllen-Cahn型の方程式に関する結果も述べる予定である. 本研究は久藤衡介氏(電気通信大学), 宮本安人氏(東京大学), 森竜樹氏(大阪大学), 四ツ谷晶二氏(龍谷大学)との共同研究に基づく.
第45回「南大阪応用数学セミナー」
日時 7月21日(土) 14:00 ~ 17:30
場所 大阪市立大学(杉本キャンパス)理学部E棟数学講究室(E408号室)
講演者(所属) 14:00~15:00
瓜屋 航太氏(岡山理科大学理学部)
タイトル Long range scattering for nonlinear Schr\"odinger equation with critical homogeneous nonlinearity in 3d
アブストラクト 非線形Schr\"odinger方程式の解の漸近挙動を終値問題の枠組みで考察する. 非線形項が臨界冪をもつ場合には解の漸近挙動は非線形項の構造に依存することが知られている. 必ずしも多項式ではない一般の臨界斉次非線形項を考え, 解の漸近挙動が(修正)自由解になるための十分条件を与える. また, 解の第2次近似形に関する部分的な結果を与える. 本講演は眞崎聡氏(大阪大学), 宮崎隼人氏(津山高専)との共同研究に基づく.
講演者(所属) 15:15~16:15
岩渕 司氏(東北大学理学部)
タイトル 分数冪のディリクレラプラシアンで生成される半群について
アブストラクト 本講演では、開集合上でディリクレラプラシアンを考え、その分数冪の作用素で生成される 半群の性質について得られた結果を報告する.具体的には、平滑化効果、半群を用いた Besov空間の同値ノルム、最大正則性評価式が得られることを示す.全空間の場合には これらの評価式はよく知られているが、本講演ではどんな領域に対しても同様の評価式 が得られることを説明する.
講演者(所属) 16:30~17:30
澤田 宙広氏(岐阜大学工学部)
タイトル 空間無限遠方で1次増大する初期値に対するナヴィエ・ストークス方程式について
アブストラクト 粘性非圧縮流体の運動において、回転・引き伸ばし・剪断を考慮した問題を考え る.これらはナヴィエ・ストークス方程式の定常流(空間無限遠方で1次増大する関数)として記述される.本講演では、これらの定常流に対する擾乱の時間発展を考察する.オルンスタイン・ウーレンベック半群の理論を用いて、積分方程 式の可解性・一意性・滑らかさ等を獲得する.最後に、解の高階微分の評価を導き、解が空間変数について実解析的であることを示す.
第44回「南大阪応用数学セミナー」
日時 6月16日(土) 14:00 ~ 17:30
場所 大阪府立大学(中百舌鳥キャンパス)A12棟サイエンスホール
講演者(所属) 14:00~15:00
松村昭孝氏(大阪大学名誉教授)
タイトル 一般化バーガース方程式の解の漸近挙動、ある臨界指数問題
アブストラクト 移流項や粘性項を一般化した”一般化バーガース方程式” に対する初期値問題を取り上げ、その時間大域解の漸近挙動について述べる. 特に、エネルギー法による定数状態の大域的漸近安定性の証明を紹介し、併せてある臨界指数問題を提起する. これらは吉田夏海氏との共同研究.
講演者(所属) 15:15~16:15
西畑伸也氏(東京工業大学情報理工学研究科)
タイトル Asymptotic stability of a rarefaction wave for a symmetric system of hyperbolic-parabolic coupled equations
アブストラクト In this talk, we discuss a large time behavior of a solution to a coupled system of viscous and inviscid conservation laws. We, mainly, talk about an asymptotic stability of a rarefaction wave under assuming the existence of an entropy function. This condition enables us to transform the original system to a normal form of symmetric hyperbolic-parabolic systems. In asymptotic analysis, we derive an a priori estimate by an energy method. In order to derive the basic estimate, we make use of an energy form, which is obtained by substituting a smooth approximation of the rarefaction wave in the entropy function. The symmetric system is utilized in deriving the estimates of the higher order derivatives of solutions. In this procedure, we suppose that the stability condition hold at spatial far field. At last I also refer to the physical application for fluid dynamics.
講演者(所属) 16:30~17:30
井口 達雄氏(慶應義塾大学理工学部)
タイトル Isobe-Kakinuma model for water waves as a higher order shallow water approximation
アブストラクト We consider the initial value problem to the Isobe-Kakinuma model for water waves. As was shown by J. C. Luke, the water wave problem has a variational structure. By approximating the velocity potential in Luke's Lagrangian, we obtain an approximate Lagrangian for water waves. The Isobe-Kakinuma model is a corresponding Euler-Lagrange equation for the approximate Lagrangian. In this talk, we first explain a structure of the Isobe-Kakinuma model and then justify the model rigorously as a higher order shallow water approximation by giving an error estimate between the solutions of the model and of the full water wave problem. It is revealed that the Isobe-Kakinuma model is a much more precise model than the well-known Green-Naghdi equations.
第43回「南大阪応用数学セミナー」
日時 5月26日(土) 14:00 ~ 17:30
場所 大阪市立大学(杉本キャンパス)理学部E棟数学講究室(E408号室)
講演者(所属) 14:00~15:00
津田 和幸氏(大阪大学大学院 基礎工学研究科)
タイトル 圧縮性Navier-Stokes-Korteweg方程式の解の時間減衰評価について
アブストラクト 全空間上の圧縮性Navier-Stokes-Korteweg方程式の初期値問題を考察する. この方程式は水-水蒸気のような二相流体を拡散界面で記述するモデルであることが知られている. 先行研究では方程式の放物型の側面から, 熱方程式の解と同様の減衰評価を導出している. 本研究では, 線形,非線形問題で, 方程式の双曲型の側面によるdiffusion wave propertyを含めて, 解のより詳細な時間大域的挙動を明らかにしたことを報告する. 線形問題では高周波部分において新たにsmoothing effectが得られたことや, 非線形問題において初期値のregularityも先行研究より低く取れることなども紹介する. 本研究は大阪大学の小林孝行教授との共同研究に基づく.
講演者(所属) 15:15~16:15
戌亥 隆恭氏(大阪大学 理学研究科)
タイトル Asymptotic behavior of the nonlinear damped Schr\"{o}dinger equation
アブストラクト 本講演では, 消散項とベキ乗型の非線形項を持つ非線形消散型シュレディンガー方程式について考察する. この方程式は消散項の影響により解の減衰が期待される. 実際, [M. Tsutsumi ’90]によって解の減衰が考察されている. 一方で, 非線形項のべきが大きい場合には有限時間で爆発する解の存在も知られている([M. Tsustumi ’84], [Ohta—Todorova ’09]). 本講演では, 全空間上の非線形消散型シュレディンガー方程式に対して, 解が減衰する十分条件とその際の解の漸近的な振る舞いについて考察する.
講演者(所属) 16:30~17:30
千頭 昇氏(大阪大学大学院 基礎工学研究科)
タイトル Gagliardo-Nirenberg type inequalities in Fourier-Herz spaces
アブストラクト 関数の Fourier 変換の重み付き積分量で正則性を特徴付ける Fourier-Herz 空間に おいて Gagliardo-Nirenberg 型関数不等式を示し, ある場合においては maximizer の特徴付けが可能であることを見る. 応用として, 非圧縮性 Navier-Stokes 系の強解の延長判定条件を導出する.
第42回「南大阪応用数学セミナー」
日時 4月28日(土)14:00 ~ 17:30
場所 大阪府立大学(中百舌鳥キャンパス)A12棟サイエンスホール
講演者(所属) 14:00~15:00
菅 徹 氏 (大阪府立大学大学院理学系研究科)
タイトル 半導体の移流拡散モデルに対する定常解の一意性
アブストラクト 半導体中の電子の流れを記述する移流拡散モデルは、 電子密度、正孔密度、電位を未知関数とする放物型・楕円型連立方程式系 として与えられる.このモデルの定常問題を3次元の有界領域上で考察する. 一般に定常解は一意的ではないが、熱平衡に近いという条件の下で一意性が 得られることを報告する.一意性の証明のためには解の一様評価が必要となる. その評価を得るためのアイデアについて特に詳しく説明したい. 本講演は名古屋工業大学の鈴木政尋氏との共同研究に基づく.
講演者(所属) 15:15~16:15
杉山 由恵 氏 (大阪大学大学院情報科学研究科)
タイトル Compactly supported stationary states of the degenerate Keller-Segel system in the difusion-dominated regime
アブストラクト We show the existence of a unique global minimizer of free energy for all masses that are associated with a nonlinear diffusion type of the Keller-Segel system, but only in cases when the diffusion dominates over the attractive force of the chemo-attractant. We approximate the variational problem in the whole space as a minimization problem posed on bounded balls with large radii. We show that our stationary states have four different properties, they are unique up to translations of the balls^{¥prime} center of mass, compactly supported, radially decreasing and smooth within the support of their respective global minimizer.
講演者(所属) 16:30~17:30
谷川 智幸 氏 (大阪府立大学大学院理学系研究科)
タイトル Existence and precise asymptotic behavior of positive solutions of scalar and systems of nonlinear differential equations.
アブストラクト Since the publication of the book of Maric in 2000, theory of regular variation (in the sense of Karamata) has gradually recognized as a powerful tool for the asymptotic analysis of positive solutions of linear and nonlinear ordinary differential equations. In this talk, we shall give the information of the asymptotic behavior and the structure of positive solutions at infinity for the Thomas-Fermi, generalized Thomas-Fermi, and some classes of nonlinear systems.
最終更新日: 2018年10月9日